2022.04.29
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Cultural Gateway

ALTと互いの授業観、コミュニケーション観について話す機会がありました。

その中で出てきた話題について紹介しようと思います。

兵庫県公立小学校 教諭 羽渕 弘毅

ALTの役割は?

一般的なティーム・ティーチングにおけるALT(Assistant Language Teacher)の役割は以下のとおりです。

参考資料(文部科学省が一般的に考える外国語指導助手(ALT)とのティーム・ティーチングにおけるALTの役割

・授業目的、指導内容を理解
・指導手順、指導の役割分担、教材等を把握
・教材作成やその補助
・活動についての説明、助言、講評
・言語モデルの提示
・音声、表現、文法等についてのチェックや助言
・児童生徒との会話
・母国の言語や文化についての情報の提供 等

同僚のALTと話している際に、こんな言葉が出てきました。

「Cultural  Gateway」

教室内の活動だけでは、異国の文化や社会を知ることに限界があります。
そこでALTに「ほんもの」の教材となってもらうのです。
ALTが過ごしてきた故郷のことや日本で生活するなかで感じることなど、授業の数分でも良いので取り上げることで子どもたちの「もっと知りたい、話したい、聞きたい」を引き出せるのではないでしょうか。

担任や専科教員が大切にしてほしいこと

そのALTは同じ会話の中で、このような言葉を使っていました。

「Don't be afraid.  Jump high!」

授業中はもちろん、普段のALTとの会話の中でも失敗を恐れずにどんどん話すことが大切です。
「使いながら学ぶ」という姿勢は子どもたちだけではなく、指導者にも求められているのかもしれません。
指導者である私たちも、少しだけ「背伸び」しながらコミュニケーションを楽しめるといいですね。

まとめ

ALTの役割は、教科書をひたすら読んだり、音声のモデルになったりするだけではありません。
まずは指導者同士のコミュニケーションを大切にしてみませんか?
子どもたちにどのような力をつけたいか、そのためにはそれぞれがどのような役割を果たすべきかを考えるきっかけになるはずです。

羽渕 弘毅(はぶち こうき)

兵庫県公立小学校 教諭
専門は英語教育学(小学校)、学習評価、ICT活用。 広島大学教育学部を卒業後、高等学校での勤務経験を経て、現職。 これまで文部科学省指定の英語教育強化地域拠点事業での公開授業や全国での実践・研究発表を行っている。 働きながらの大学院生活(関西大学大学院外国語教育学研究科修士課程)を終え、「これからの教育の在り方」を探求中。 自称、教育界きってのオリックスファン。

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