大学院での経験
この3月で3年間の大学院生活が終わりました。
その3年間での経験についてお話したいと思います。
今後、大学院に通ってみたい、進学したいという方の参考になれば幸いです。
兵庫県西宮市立甲陽園小学校 教諭 羽渕 弘毅
①働きながら……は大変!
3年間、働きながら大学院に通うことができました。
しかし、働きながらは想像以上の大変さです。
定時退勤をしてギリギリ授業に間に合うスケジュールだったので、どうしても遅刻が増えてしまいました。
働きながら通うことには覚悟が必要であると感じました。
大変なことばかりかもしれませんが、「働きながら」の最大のメリットは、現場で自分が授業ができるということです。
実際に自分で授業ができることは研究をするうえで非常に重要な気がします。
大学院修学休業制度のようなものもあるので、一度検討してみてはいかがでしょうか。
②仲間、出会い
大人になっても同じ志をもつ仲間は本当に大切な存在です。
大学院に進学しなければ交流のなかったであろう人たちとの出会いがありました。
自分と同じ立場である教員だけではなく、一般企業に勤めておられる方や様々な国からの留学生……いろいろな人との出会いが自分の視野を広げてくれました(まさに「出会いは成長の種」ですね)。
コロナ禍において大学院の2年目以降はオンラインでの授業がほとんどになりました。
しかし、対面時と同様に、自分の研究に対して助言や支援をくれる仲間に本当に助けてもらいました。
また、仲間の研究からも刺激を受け、切磋琢磨した日々は一生の思い出になりました。
③取り組みたいことを明確に
担当の指導教官に常に次のようなことを問われ続けました。
『取り組みたいことは何か?』
試行錯誤の3年間でしたが、取り組みたいことを明確にすることで研究を続けることができました。
進学を考えている方も、漠然と「進学してみよう」ではなく、自分が取り組みたいことを強く持つことが大切です。
④伝える(伝わるような)工夫
自分の研究について第三者に説明することが多くなりました。
そこで、誰にでも自分の研究内容が伝わるような工夫をするように心がけました(例えば、専門用語をなるべく使わず、視覚的に理解できるように提示するなど)。
こういった経験は普段の授業づくりでも活かせるだろうと感じています。
⑤多角的に捉える
研究を進めるにあたって、大量の論文や著書を参考にしました。
はじめはただ読むだけだったのですが、研究が進むにつて「自分ならこうするな」、「おかしくないか?」など物事を多角的、客観的に捉えようする癖がつきました。
日常的に論文や著書を読む機会はあると思いますが、良い意味で「強制的に読む」ことができた3年間であったと思います。
本当に大変な3年間でしたが、職場でお世話になっている皆さんや大学院の仲間の強力なサポートにより無事に修了することができました。
本当にありがとうございました。
羽渕 弘毅(はぶち こうき)
兵庫県西宮市立甲陽園小学校 教諭
専門は英語教育学(小学校)、学習評価、ICT活用。 広島大学教育学部を卒業後、高等学校での勤務経験を経て、現職。 これまで文部科学省指定の英語教育強化地域拠点事業での公開授業や全国での実践・研究発表を行っている。 働きながらの大学院生活(関西大学大学院外国語教育学研究科修士課程)を終え、「これからの教育の在り方」を探求中。 自称、教育界きってのオリックスファン。
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