2021.10.08
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NIEはじめました

今年度から、所属先の小学校がNIE(Newspaper in Education)の実践指定校に認定されました。
はじめてから半年、試行錯誤の繰り返しでしたが、少しずつその成果が見えるようになってきました。その取り組みについて紹介します。

尼崎市立立花南小学校 主幹教諭  富良野塾15期生。青年海外協力隊平成20年度1次隊(ミクロネシア連邦)。 山川 和宏

新聞記事を紹介しよう

昨年度、一昨年度と神戸新聞社の方に、阪神・淡路大震災について特別授業をしていただいたご縁で、今年度からNIEの実践に取り組むことになりました。

実践指定校になると、新聞を毎日送ってもらうことができます。
本校では、一般紙と小学生新聞の2紙を毎日送ってもらっています。
お家で新聞をとっていないという子も多いので、まずはできるだけたくさんの子どもたちに新聞に慣れ親しんでもらうことにしました。

そこで、図書室に新聞の閲覧スペースを設けるとともに、児童会役員の子たちに週1回集まってもらい、新聞記事を切り抜いて、新聞記事を紹介するポスターを作成することにしました。

当初、子どもたちはどんな記事を選んだらよいのかが分からずに困っていた様子でしたが、たくさんの子に興味を持ってもらうためには、まずは親しみやすい料理やスポーツの記事を紹介するのがいいのではないかと考えました。
その記事を選んだ理由や感想などとともに毎週5つの記事を選んで紹介するようにしました。
そのうちに、社会科で日本国憲法について学習したからと憲法に関する記事を紹介したり、低学年の子にもたくさん新聞を読んでもらおうと低学年の子が興味を持ちそうな記事を選んでみたりといった姿が見られるようになりました。

その活動が徐々に広がり、今では児童会役員以外のたくさんの子たちが、休み時間や図書の時間を利用して、新聞記事を切り抜いてスクラップブックを作ったり、ポスターで気になる記事を紹介したりしています。
新聞広告に興味を持つ子や、新型コロナウイルスの特集記事を集める子などがいて、今ではたくさんのポスターが図書室の壁面をはじめ、渡り廊下や職員室前の掲示板などにあふれ返っています。

そして、夏休み明けには、東京オリンピックの記事を特集した巨大ポスターを完成させることもできました。
写真や見出しが読者に与えるインパクトの大きさを基準にして、記事を選ぶ姿が見られました。

そういった活動の中で、たくさんの情報から必要な情報を選び、さらにその情報について他の人にも興味を持ってもらうためにはどのように紹介すればよいかを考えることで、情報活用力が養われているように感じています。

また、いろいろな新聞社が作成している学習用ワークシートがNIEのホームページで公開されているので、それを授業の中で活用しています。
読解力のトレーニングとしてだけではなく、世の中で実際に起こっている出来事と関連づけた学びにつなげられる有意義な教材になっています。

さらに、新聞記者の方に出前授業に来ていただいて新聞の見出しのつけ方についてレクチャーしていただきました。
これまでも、調べ学習のまとめを新聞に書く活動をしてきましたが、現役の記者の方に取材の仕方や記事のまとめ方について話をしていただいたことで、事実と意見の使い分けや、レイアウトなどに工夫が見られるようになってきたように感じています。

このように様々な教育的効果が見られているNIEの実践ですが、今後の課題としては、特別なことをするのではなく、日々の学びの中にどれだけ新聞の活用を落とし込めるのかということを考えています。
子どもたちが日常的に新聞に触れることで、世の中の出来事に対しての知識や興味がさらに広がっていくことを期待しています。

山川 和宏(やまかわ かずひろ)

尼崎市立立花南小学校 主幹教諭
富良野塾15期生。青年海外協力隊平成20年度1次隊(ミクロネシア連邦)。
テレビ番組制作の仕事を経て、小学校教師になりました。以来、子どもたちと演劇を制作し、年に2回ほど発表会を行っています。

ご意見・ご要望、お待ちしています!

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