2020.06.17
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第2波に備えて

過去の伝染病の傾向からすると第2波が来ることは間違いないでしょう。また第2波が来なくても、21世紀の伝染病のペースでは、他の病が発生する可能性が高いです。カリキュラムのスリム化・オンライン授業の準備を進めておきましょう。

旭川大学短期大学部 准教授 赤堀 達也

非常事態宣言が解除されたとは言え、新型コロナウィルス感染症は依然と猛威を振るっています。私たちはこれを機に学校のあり方を考えていくべきではないでしょうか?

過去の感染症に学ぶ

過去の主な伝染病を振り返ってみましょう。約100年前のスペイン風邪は収束するまでに約2年の歳月がかかり、約12億人の世界人口の約半分に当たる6億人が感染し、5000万人が亡くなったと言われています。
2002年に発生したSARS(重症急性呼吸器症候群)では、封じ込めに約1年の歳月を要し、全世界で8422人が感染し、916人が死亡しました。
2009年の新型インフルエンザは、21世紀に入って人類が経験するインフルエンザ・パンデミックの最初の事例となり、複数年に渡り拡大を続け、犠牲者が28万人を超えるとされています。
2012年のMERS(中東呼吸器症候群)は現在も感染が拡大しており、特別な治療法やワクチンがありません。
これらのことから推測すると、まだこれといったワクチンが開発されていない状況であるため、新型コロナは複数年続くことが予想されます。そのため、今後第2波・第3波が来ることはまず間違いないでしょう。また21世紀に入り、世界を股にかけた伝染病がこれだけ多く発生しており、新型コロナに限らず他の伝染病によって休校や外出自粛を強いられる事態が想定できます。

来るであろう第2波・新型伝染病に備える

このように考えたときに、1年かけても終わりきらない膨大なカリキュラムや対面授業しか想定されていない授業展開を今後も同じように続けていくことについて考えていくべきであります。そのために、文科省から2割削減できるというカリキュラムのスリム化を図るとともに、現場はオンラインに向けた機材や授業準備を進めていくべきでしょう。
非常事態宣言が解除され、いち早く対面授業に戻す様子が全国的に見られます。たまたま今回の新型コロナは子どもにとっては重症化しにくいものだったかもしれませんが、いつ変異を起こすかも分かりません。本来なら大人に比べ抵抗力の弱い子どもたちでありますから慎重に検討されていくべきはずです。
技術はオンライン授業に対応できるものがあります。現場の先生においても、今後を担う養成校においても、そして官公庁においても、今回のことを教訓にそのような視点を持つべきであると感じています。

赤堀 達也(あかほり たつや)

旭川大学短期大学部 准教授・元パーソナルストレッチトレーナー・バスケットボールコーチ
幼児体育指導、小学校のスポーツ少年団指導、中学校の部活動指導、高校の体育指導、大学の体育指導及び部活動指導と、全年代の子どものスポーツ及び体育指導の経験を生かし、子どもの運動能力の向上を図る研究を行う。

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