学校から飛び出そう!
昨年度から「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」となり、各学校で創意工夫ある探究学習が行われています。また、教科・科目の授業においても外部連携を積極的に行っている学校もあるようです。かつての学校に比べ、外に飛び出したり、外部人材を積極的に受け入れたりする素地があるわけですが、そんな中でさらに外に飛び出してほしいという思いがあり、記事を書いてみました。
前 山形県立米沢工業高等学校 定時制教諭 山形県立米沢東高等学校 教諭 高橋 英路
学校から飛び出し、自走する企画
「オンライン支援をやってみての雑感」
その中で「ロールモデルカフェ」と称し、現役大学生をゲストに招き、リアルな学生生活や勉強方法、進路決定に至るまでの思いを語ってもらうという企画を取り上げました。夏休み短縮やオープンキャンパスの中止といった情勢を鑑みると、例年以上に需要の見込める企画だと思います。
ちなみに、こちらは昨年度勤務校の探究学習に協力していただいた大学生(当時)の方の企画・運営で行ったもので、できれば学校問わず地域の高校生に広げていきたいという話をしていました。実際、休校中に何度か実施し好評だったこともあり、休校が明けてからは特定の学校を離れ、携わってくれた大学生の方々だけで自走していくことになりました。「キャリアトーク+」と名称も一新し、休日に行うことで学校再開後も気軽に参加できたり、平日の参加が難しい社会人をゲストに招いたりすることができます。
詳細はコチラ↓を参照してください。
「キャリアトーク+」Facebookページ
企画の内容はもちろんですが、そこにゲストで参加してくれた学生さんたちが趣旨に賛同し、ゲストから企画・運営側に回るようになり、ついには学校という枠を超えて自走していくという点で、大変素晴らしい若者に出会ったと感動しました。今回は意欲的な大学生に先を越されましたが、ぜひ高校生にもこうした気持ちを大事にしてほしいと思いました。
学校名ないとダメ?
今思えば、どの学校でも探究学習が行われ、新聞等でも取り上げられるほどの成果をあげている学校がたくさんあるのに、学校の看板を背負わずに個人が参加するような地域イベントの企画会議には、高校生の姿はほぼありません。これは、あまりにも教員側がすべてお膳立てし過ぎていて、生徒自身の主体性が十分に育っていないのではないか?と感じる部分もあります。
学校の外へ飛び出そう!とよく聞きますが、学校名を背負わずとも生徒たちは飛び出しているでしょうか?そこまでできている学校、高校生は、本当に少ないような気がします。まずは学校みんなでやることは大事ですが、そこからいかに個人の主体的な態度を養っていくかということは、非常に難しいですが、私たち教員が意識すべき視点ではないでしょうか??
皆さんの周りでは「〇〇高校生が△△をやった!」ではなく、「△△をやった高校生がいる!……〇〇高校生+□□高校生コンビだったらしいけど」という事例はあるでしょうか??ぜひ、いろんなアイディアを教えてほしいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
高橋 英路(たかはし ひでみち)
前 山形県立米沢工業高等学校 定時制教諭
山形県立米沢東高等学校 教諭
クラス担任と、地歴科で専門の地理を中心に授業を担当。生徒達の「主体的・対話的で深い学び」が実現できるよう、p4c(philosophy for children)やKP(紙芝居プレゼンテーション)法などの手法も取り入れながら日々の授業に取り組んでいます。
同じテーマの執筆者
-
明光学園中・高等学校 進路指導部長
-
陸中海岸青少年の家 社会教育主事
-
広島県公立小学校 教諭
-
石川県金沢市立三谷小学校 教諭
-
岡山県教育委員会津山教育事務所教職員課 主任
-
戸田市立戸田第二小学校 教諭・日本授業UD学会埼玉支部代表
-
静岡大学教育学部附属浜松小学校 教諭
-
旭川市立大学短期大学部 准教授
-
兵庫県立兵庫工業高等学校 学校心理士 教諭
-
札幌大学地域共創学群日本語・日本文化専攻 教授
-
ユタ日本語補習校 小学部担任
-
大阪市立野田小学校 教頭
-
東京都品川区立学校
-
神奈川県公立小学校勤務
-
大阪市立中学校教諭、日本キャリア教育学会認定キャリアカウンセラー
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)