発表も大事だが・・・
年度末になり、様々な活動について発表会を催す時期になりました。生徒たちが年度中に様々な活動に取り組み、それを発表・報告する場を設けている学校も多いと思います。
前 山形県立米沢工業高等学校 定時制教諭 山形県立米沢東高等学校 教諭 高橋 英路
発表の場は大事
年度末は、まとめの時期であり、これまでの活動を振り返って反省したり、その成果を発表したりする機会があると思います。1年間通して様々な活動に取り組み、それを発表するというのは大事なことだと思います。発表(アウトプット)の意義については、以前記事を書いたので、そちらもご覧ください。
「アウトプットを!」
高校では、これまでの「総合的な学習の時間」が次期指導要領で「総合的な探究の時間」に改められ、今年度から先行実施されていることもあり、その成果発表の場が年度末に設けられている学校も多いです。それに向けての準備の課程で得るものも多いですし、発表自体も、プレゼン力UPの絶好の機会でもあります。
が、しかし!
が、しかし……という場合もあると思います。大人の場合ですと、自分で何らかの研究に取り組み、ある程度成果がまとまった段階で学会などに発表すると思います。しかし、高校生・大学生の場合、発表ありきで計画が組まれているケースも多いと思います。
特に高校生の場合は探究活動に取り組んだ経験もない場合も多く、計画された時間内では足りないといったこともあります。そんな中で発表というゴールが設定されていると、探究活動が不十分なまま発表することになったり、探究活動を一生懸命やったために発表準備が不十分でその良さが伝わり切れなかったりといったケースがあります。探究活動の後半になればなるほど、詰めの段階でさらなるブラッシュアップの提案をもらったり、もっと良くするためのステップに気づいたりすることがあると思います。そんなときに「もうそんな時期じゃないから……」「とりあえず発表できるようにまとめないと……」というのは、もったいないなぁ~と感じます。
一方で、無限に探究活動をするわけにはいかない(実社会でも、様々なことに期限はつきもの)し、年間通して取り組んだ学習をまとめることにも意義はあるわけです。年度末になり、生徒たちの活動が深まり、より良いものになればなるほど、あともう少し!と感じる今日この頃であり、その想いを記事にしてみました。全国で探究活動に取り組んでいる先生方は、どのように感じていらっしゃいますか?そのへんのお気持ちを、ぜひ共有いただければと存じます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
高橋 英路(たかはし ひでみち)
前 山形県立米沢工業高等学校 定時制教諭
山形県立米沢東高等学校 教諭
クラス担任と、地歴科で専門の地理を中心に授業を担当。生徒達の「主体的・対話的で深い学び」が実現できるよう、p4c(philosophy for children)やKP(紙芝居プレゼンテーション)法などの手法も取り入れながら日々の授業に取り組んでいます。
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