2019.07.22
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子供発信で繋がる教育支援連携

私達は、子供がいるから出会い、こうして繋がることができました。まさに子供発信のおかげさまです。

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会 中川 宣子

エピソード1:地域⇔学校

先日、Aさんの「デジタル連絡帳」に、黄色い新幹線・ドクターイエローを見に行ったときの動画が添付されていました。その動画を、いつものように教室のTVに映すと、子供達は大喜び!クラスの子供達だけでなく、他クラスの子供達まで見に来て興味関心を示していました。主人公のAさんは、「ぼく、見に行ったよ」と、映像を見ながら身振り手振りも使って、その時の様子を一所懸命説明していました。放課後等デイサービスの〇〇さんと行ったこと、京都駅のホームが人でいっぱいだったこと等、まさに「デジタル連絡帳」を活用したAさんのプレゼンテーション。映像を通じて、Aさんの経験を、Aさんと学校の子供達とが共有する姿でした。

エピソード2:学校⇔地域

またある日のAさんの「デジタル連絡帳」には、学校で学んだ「校外学習のしおり」を放課後等デイサービスで見ている写真が送られてきました。Aさんの傍には、他学年や他学校の子供達が、しおりを一緒に覗き込んでいる姿が映っていました。「今度、水族館へ行くの?」「いいなぁ、私も行きたいな」「ぼくも行ったことがあるよ」等々、話をしているようでした。Aさんが学んだことを、Aさんと地域の子供達とが共有する姿でした。

エピソード3:学校⇔家庭

またある日のAさんの「デジタル連絡帳」には、「学校でボール運動をしたことを、写真を見ながら話してくれました」と書かれていました。Aさんのご家庭では毎日、「今日、何があったの?」と、その日の出来事についての会話をご家族で継続されています。Aさんが経験したことを、Aさんとご家族とが共有する姿です。

エピソードから・・・子供発信の教育支援連携

これらのエピソードを通じて、Aさんのご家族から、次のようなメッセージが届きました。それは・・・

「学校・デイサービス・お家でと、A自身が情報共有を発信しているのがスゴイな〜と感心しています」

私はハッとしました。そうなんです!まさにその通りなんです。私は兼ねてから「子供達の為に繋がること」の大切さを「教育支援連携」として提唱していますが、上記のエピソードからわかるように、子供自身が情報発信をしていて、私達は子供を通じて情報を共有することができ、学校も家庭も地域も、子供自身によって繋がっているのです。私達が繋がっているのは、まさに子供のおかげさま。子供が私達を繋げてくれているのに、私達が繋がらないなんてことはないですよね。
学校・家庭・地域が、子供達の自立と社会参画という目標を共有し、共に力を合わせ協働で教育支援を行うこと、つまりは「教育支援連携」の大切さをあらためて確認したエピソードでした。

学校が夏休みに入り、子供達は家庭や地域での生活が中心となります。楽しい経験を沢山して、また一歩大きく成長してほしいと願います。いつでも私達は子供発信で繋がっています。
明るく強く楽しく、これからも教育支援連携していきましょう!(^-^)!

中川 宣子(なかがわ のりこ)

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究
「特別支援教育とは、子ども達の特別な才能を学校・家庭・地域の連携により支え、教え、育てること」と考えています。日々の教育実践を、情報発信・交流し合い、共に子ども達の成長・発達に役立てていきましょう!

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