なぜ教育支援連携なの?
特別支援教育に携わる私達は、子供たちを目の前にした時、何を思い、考えるでしょうか?
京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会 中川 宣子
もし・・・
もし、子供が泣いて大声を出していたとしたら、
どこか痛いの?何に困っているの?何が気に入らなかったの?・・・と考えます。
もし、子供が授業や誘いにのってこなければ、
これ、興味なかったの?言っていることがわからないの?今日は調子悪いの?今はやる気がなかったの?・・・と考えます。
子供達の思いは?
子供達は、一所懸命に泣いて、大きな声を出して、私達に伝えようとしています。
でも私達は、子供が今何を思い、何を考え、何を伝えようとしているか、わからない事が多いのです。
何かをしてあげたいのに、困っているなら助けてあげたいのに、一緒に楽しみたいのに、なのにどうしたらよいかわからなくて、どうしようもない思いになる事があります。
あなたが思っていることを知りたい、あなたが困っていること、あなたが好きなこと、あなたと一緒に楽しめること、あなたが安心できること、あなたのことをもっともっと知って理解したい!
少しでも知って理解することができれば、知った分だけ助けられる、理解した分だけ支援でき教育できる、そして一緒に楽しむことができます。
保護者は養育のプロ、教師は教育のプロ。
子供のことを知り理解できた分だけ、教育支援の一歩を踏み出すことができるはずです。
教育支援連携=「つながる」
ではどうすれば、今よりもっと子供のことを知り、理解することができるのでしょうか?
子供と一緒にいる時間を長くする、子供のことを注意深く観察する、子供と一緒にやってみる・・・それもとても大事。
でも、私一人だけでは、限りがある。
お母さんならもっと子供のことを知っているかもしれない、先生達と一緒に考えれば問題が解決するかもしれない、家族で一緒に話し合えばもっと楽しくなるかもしれない、新たな子供の発見があるかもしれない。
だから私達は一人ではなく、「つながる」必要があるのです。
私達がつながりチームとなって教育支援連携することができれば、子供たちは自立と社会参画できます。
まずは、私達が「つながる」ことから始めませんか?
「つながる」方法は沢山あります。
ICTの利活用も、「デジタル連絡帳」も、「つながる」を実現する方法の一つです。
さぁ一緒に「教育支援連携」を始めましょう!
参考資料

中川 宣子(なかがわ のりこ)
京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会
「特別支援教育とは、子ども達の特別な才能を学校・家庭・地域の連携により支え、教え、育てること」と考えています。日々の教育実践を、情報発信・交流し合い、共に子ども達の成長・発達に役立てていきましょう!
同じテーマの執筆者
-
京都教育大学付属桃山小学校
-
福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任
-
東京都立白鷺特別支援学校 中学部 教諭・自閉症スペクトラム支援士・早稲田大学大学院 教育学研究科 修士課程2年
-
東京都立南花畑特別支援学校 主任教諭・臨床発達心理士・自閉症スペクトラム支援士(standard)
-
富山県立富山視覚総合支援学校 教諭
-
北海道札幌養護学校 教諭
-
東京学芸大学教職大学院 准教授
-
東京都立城北特別支援学校 教諭・臨床発達心理士
-
福島県立あぶくま養護学校 教諭
-
元徳島県立新野高等学校 教諭
-
東京都立港特別支援学校 教諭
-
栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭
-
大阪市立堀江小学校 主幹教諭
(大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年) -
大阪市立放出小学校 教諭
-
福生市立福生第七小学校 ことばの教室 主任教諭 博士(教育学)公認心理師 臨床発達心理士
-
長野県公立小学校非常勤講師
-
浦安市立美浜北小学校 教諭
-
信州大学教育学部附属特別支援学校 教諭
-
在沖米軍基地内 公立アメリカンスクール 日本語日本文化教師
-
東京都東大和市立第八小学校
-
静岡市立中島小学校教諭・公認心理師
-
寝屋川市立小学校
-
目黒区立不動小学校 主幹教諭
-
尼崎市立小園小学校 教諭
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)
この記事に関連するおススメ記事

「教育エッセイ」の最新記事
