2018.09.04
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9月学級リメイク術

夏休み明けの子どもたちの様子はいかがですか?
「1学期にうまくいったから2学期もうまくいくはず!」などとあなどるなかれ。大きな落とし穴が待っているかもしれませんよ。

兵庫県公立小学校勤務 松井 恵子

9月は1学期の続きではないのです

1学期の学級経営をうまくいったと感じていたあなた。あなたが見えてないだけで、小さな「きしみ」が1学期にすでにあったかもしれません。またなんとか塞いでいたものが、長期休みで戻ってしまっているかもしれない9月。放っておくと大きなヒビになり、10月に崩壊ということもあるのです。
1学期に反省を持っている方は、この9月がチャンス!
9月の学級リメイクを提案します。

リメイク自己紹介

新学年のスタートである4月は、どの先生方も学級で自己紹介の時間をとることでしょう。
2学期も自己紹介からスタートというのはいかがですか?
ちょっと打ち解けた時期の自己紹介ほど、面白いものです。
1学期の自己紹介で好きな〇〇を紹介していたとして、もう一つ、好きな△△を足して自己紹介というのもあり。
「へえ〜知らなかった」という事は多いものです。少し打ち解けているので、みんなを笑わせようとお笑いを仕込む子もいたりして、2回目の自己紹介も楽しいものです。

1学期も行った名前回しゲームを行えば、1学期よりも名前がすぐに出てきて呼びやすいはず。

(名前回しゲームについてはhttps://www.manabinoba.com/tsurezure/25191.htmlで紹介しています)

最後には必ず教師がその価値を押さえましょう。

「1学期より今の方がスムーズに呼べてるし、誰に回ったかよくみれるようにもなってるね。2学期も新しい気持ちを忘れずに、でも1学期の成長はしっかり貯金して、交流を深めていこうね。」
と、担任が学級の良さを引き出すのです。それは、うわべの褒め言葉では、入っていきません。見る目と表現力を磨くべく、先生自身が心を動かす人であってください。

授業リフォーム

授業は、リメイクなどという小手先ではいけません。あなたの授業をリフォームする気持ちで、仕掛けていきましょう。

従来の授業形態をリフォーム。
教材を変えてみることからでも構いません。教科書とノートだけで行なっていたなら、ちょっと自分で探した資料をプロジェクターで見せるとか(私はよくしていました)逆に手作り教材を作ってみるとか(6年理科「月と太陽」で、太陽と月と地球の位置関係と見え方を画用紙で作成。三日月は夕方にしか見えない、満月は6時に登ることなどを教えたくて)。

掲示物をリフォーム四角い画用紙ばかりが掲示物じゃない。丸いのもあっていいじゃない?

でも、根幹まで潰さないように。
根幹は、学ぶこと自体を楽しむ姿です。
それは、教師も楽しむ姿であるべき。授業リフォームは、教師が学びを楽しむ姿=大人が本気で楽しく生きる姿を感じさせることになるのです。
大人が頑張ってないのに、感動してないのに子どもたちには「がんばれ」「楽しめ」「感動しろ」なんておかしい話です。

だから授業はあなたのクオリティー オブ ライフ
が見えるのです
学級リメイクは生き方リフォーム。
9月を機に、やってみよう!

松井 恵子(まつい けいこ)

兵庫県公立小学校勤務


兵庫県授業改善促進のためのDVD授業において算数科の授業を担当。平成27年度兵庫県優秀教職員表彰受賞。算数実践全国発表、視聴覚教材コンクール特選受賞等、情熱で実践を積み上げる、ママさん研究主任です。

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