2018.04.25
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本領発揮で教育支援連携!

新学年・新学期がスタートしました。新入生の子供たちの緊張も日に日に和らいできて、そろそろ本領発揮してくれる頃です。私達も、本領発揮で教育支援連携していきましょう!

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会 中川 宣子

教育支援連携スタート!

先生たちは、懇談会や家庭訪問・・・と、家庭と学校の教育支援連携の真只中。
そして学校内では、新しい校内体制、校務分掌・・・と、担任の先生と管理職の先生との教育支援連携もスタートしたばかり。
どうですか?教育支援連携のスタート、順調ですか?

何のための教育支援連携?

「教育支援連携」をテーマにしていますが、私達、教師・保護者・学校は、子供たちの自立と社会参画のために、日々、教育支援を行っています。
願うところは、子供たちの成長・発達であり、子供たちの自立と社会参画は、私達皆の共通の教育支援の目的です。
そしてその目的遂行のために、私達、教師・保護者・学校は、互いに連携し合い教育支援を行います。
ここには、保護者に対する支援、教師に対する支援も必要です。
図に示すとこのようになります。

「子供たちへの教育支援は一所懸命やっているけれど、保護者に対する支援はうまくできているかなぁ?」
「教師に対する支援?・・・学校管理者はよき支援者になってくれているかな?」
案外、保護者に対する支援や教師に対する支援は、うまくいっていないのが実状ではないでしょうか?
では、どうすれば、「教育支援連携」を今以上に強化することができるのでしょうか?

情報の共有化、情報の「見える化」

そこで提案するのが、保護者、教師、学校管理者が、情報(学習情報、生活情報、児童生徒情報)を共有化すること、情報の「見える化」です。
そう言えば社会人になる時に、「社会に出たら、ホウレンソウが大事やぞ!」と、よく言われましたね。
ホウレンソウ・・・「報・連・相」のことで、報告・連絡・相談です。
これって情報の共有化、情報の「見える化」なんですよね。
情報の共有化、情報の「見える化」が大事なことはわかりますが、実際どのようなことを実践していますか?

例えば、学校の給食時間、子供が食べながら離席するので困っているA先生。
保護者に家庭での様子を尋ねると「家ではちゃんと座って食べています。」と言われ、
同僚に「離席する子供がいるのだけれど・・・」と相談しようにも忙しそうにしていて話すタイミングを逃す。
困ってはいるけれど管理職にわざわざ報告する程の事でもない。

例えば、忘れ物が多い子供に困っているB先生。
「持ってくるものを確認しなさいよ。」と子供に言い聞かしてもまた忘れる。
保護者に「持ってきてください。」と連絡しても持ってこない。
家庭訪問に行くと、部屋中散らかった様子にびっくり。

これらのように、子供の困りに関することでも、なかなか相談できない、知らなかった・・・というように、現場ではよくあることで、まさに情報が共有化されていない、情報が見えない状況ですね。

次回、「デジタル連絡帳アプリによる教育支援連携モデルの提案」

そこで、これらの問題を解決する一つの方法として「デジタル連絡帳アプリによる教育支援連携モデルの提案」をしています。
次回は、この「デジタル連絡帳アプリによる教育支援連携モデルの提案」についてお伝えします。
今回は「本領発揮で教育支援連携!」と題を付けましたが、「本領」とは、自分が持っている本来の能力や特性などを指す表現です。
子供たちも私達も、自分の持っている能力や持ち味などを存分に出して、日々成長していきましょうね!(*^-^*)

中川 宣子(なかがわ のりこ)

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究
「特別支援教育とは、子ども達の特別な才能を学校・家庭・地域の連携により支え、教え、育てること」と考えています。日々の教育実践を、情報発信・交流し合い、共に子ども達の成長・発達に役立てていきましょう!

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