特別支援教育の教材研究
「教材研究」 私たちの仕事では欠かすことのできない大切な仕事ですね。 特別支援教育の場では、子ども達のニーズや実態を把握し、そのうえで授業を構想していきます。そのため、市販されている教材を使うだけでなく、先生方の力量で教材を探してくることも要求されるのではないでしょうか。 「特別支援教育の教材研究」とタイトルを付けていますが、今回お話しするのは私が取り組んでいる教材研究の一例で、皆様と一緒に「特別支援教育の教材研究」について考えていくことができればと考えています。今回もよろしくお願いいたします。
信州大学教育学部附属特別支援学校 教諭 丸山 裕也
身近で探してみよう
今年赴任してきた信州大学教育学部附属特別支援学校の敷地には様々な植物が植えられていて、秋になるとまつぼっくりを拾うことができます。
まつぼっくりはクラフト製品を作るのにとても良い材料です。これからの時期にはクリスマス用のリースに、オーナメントに大活躍します。
道の駅やクラフト用品店で購入すると、意外といい値段のまつぼっくりですが、拾ってくればタダです。
学校に植わっていないとき、私は山道や神社、お寺を探してみることにしています。休日に趣味のキャンプや登山に行くときに探してみると、意外と落ちています。
まつぼっくりはそのまま使うと、虫がついていたりするので熱湯で処理をするか、冷凍して事前に処理をしておきます。
【熱湯処理】
①まつぼっくりを水洗いします。
②沸騰したお湯にまつぼっくりを入れます。まつぼっくりは水分を含むとかさが閉じます。
③まつぼっくりのかさがすべて閉じたところで、お湯から出します。
④2,3日ほど風通しの良い場所で干しておきます。乾燥するとかさが開いてきます。
【冷凍処理】
①まつぼっくりを水洗いします。
②軽く乾燥させ、ジップロックなどの袋に入れます。
③冷凍庫に入れて、しばらく放置します。
④使う前に風通しの良い場所で干しておきましょう。
使えそうなものはとりあえずキープ!!
まつぼっくり以外にもいろいろな材料が落ちていることがあります。
葉っぱが落ちたこの時期は、木を剪定する時期でもありますね。私は太めの枝を輪切りにしてキーホルダーにしたり、キーフックにしたりと、クラフトの材料に使っています。
切ってすぐの枝は乾燥していないので、少し風通しの良い場所で保管しておくと、良いですね。
さて、今回は身近なものでも教材研究に活かせるという視点でお話をしました。次回の記事では、実際にこういった材料を使ってどのような製品ができるのか、具体例を併せてご紹介していきます。
次回もよろしくお願いいたします。
丸山 裕也(まるやま ゆうや)
信州大学教育学部附属特別支援学校 教諭
公認心理師、学校心理士、障害者スポーツ指導員(初級)、福祉用具専門相談員
「あした、またがっこうでね。」と、子どもも教師も伝え合うことができるような、楽しい学級づくりを目指しています。また、障害のある子どもたちの心の健康について、教育と心理の二面からアプローチしていく方法を考えています。
特別支援学校で出会ってきた子どもたちとの学びを、皆さんにお伝えしていきたいと思っています。
ご意見・ご要望、お待ちしています!
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