2018年が始まり、早一カ月が経とうとしています。
今年一年、あなたはどのような目標を立てましたか?
そしてこの一カ月の間に、目標に向かってどんな一歩を踏み出しましたか?
2018年~2030年
2030年といえば、今年の4月小学部に入学してくる子供たちが、中学部、高等部を経て社会人になる年です。
これからの12年間、時代は激しく動き、世界は大きく変わると言われています。
「人工知能(AI)」やあらゆるモノがネットにつながる「IoT」が暮らしに溶け込み、2030年にはヒトと機械が協調する社会を迎えると言われています。
日本の労働力人口が1割弱減るとの推計もありますが、情報技術や生命工学、エネルギーなどの技術が進歩し、日々の生活や働き方が変わっていきます。
Innovation Roadmap2030
昨年末から今年にかけて、日本経済新聞に「ニッポンの革新力Innovation Roadmap2030」という興味深い記事が掲載されていました。
この記事は、2018年から2030年までの間に、世の中がどのように変化していくかについて、毎回テーマごとのロードマップが示されています。
(テーマ:「AI・IoT変わる世界」「進化するモビリティ」「不治の病克服の日」「クリーンエネ身近に」「フィンテックで社会が一変」「スマートワーク広がる」)
例えば、
2020年・・・コンタクトレンズ型ディスプレーが視界に映像を投影
2025年・・・音声翻訳システムが国際商取引の場で同時通訳
2028年・・・等身大のパーソナルロボが人の代わりに買い物
2030年・・・着るだけで体調がわかる衣服が普及・・・等々
どれも想像されたものですが、技術は益々進歩していき、実現可能な内容ばかりで、近い将来像にワクワクしてきます。
親子の会話から
その中で金融をテーマにした回の「親子の会話」を紹介します。(以下記事を引用)
「今日は雨だからお茶のペットボトルが安いのね」公園の自動販売機前で親子がそんなことを言いながらスマートフォンをかざす。
同じお茶の飲料でも、晴れていたり暑かったりする日は100MUFGコイン、でも雨だったり寒かったりして売れ行きの悪そうな日には98.55MUFGコインになる。
「ママが学生の頃は100円玉とか1000円札とか、金属や紙でできたお金を使って買ってたの。おつりもあったわ。」
「なにそれーみんながそれを持ち歩くの?」
(日本経済新聞 2018年1月9日掲載)
もしかしたら、子供たちが社会人として生きる社会は、金属や紙でできたお金を持ち歩くことがないのかもしれません。
だとしたら、今やるべき『お金の学習』は、「何を学ぶか」という指導内容を見直さなければならないかもしれません。
同時に「どのように学ぶか」という教育手法、そして「何ができるようになるか」という社会との繫がり、さらに「子供たちの発達をどのように支援するか」という教育支援連携の在り方を深く考える必要があると言えます。
2030年を見据えた今の特別支援教育を!
特別支援教育とは、
「障害のある幼児児童生徒の自立や社会参加に向けた主体的な取組を支援するという視点に立ち、幼児児童生徒一人一人の教育的ニーズを把握し、その持てる力を高め、生活や学習上の困難を改善又は克服するため、適切な指導及び必要な支援を行うもの(文部科学省)」と示されています。
今一度、この原点に立った上で、
2030年も私達の前にいる子供たちが社会に適応し、よりよい人生が送れているように、
2018年も共に教育支援連携に取り組んでいきましょうね!
よろしくお願いいたします!(*^-^*)

中川 宣子(なかがわ のりこ)
京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会
「特別支援教育とは、子ども達の特別な才能を学校・家庭・地域の連携により支え、教え、育てること」と考えています。日々の教育実践を、情報発信・交流し合い、共に子ども達の成長・発達に役立てていきましょう!
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