2017.09.20
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みんな揃って、エイ・エイ・オー!

教育支援連携「みんな揃って、エイ・エイ・オー!」

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会 中川 宣子

運動会シーズン

「いちについて よーいどん!」
「フレーフレー赤チーム! フレーフレー白チーム!」
「みんな揃って、エイ・エイ・オー!」
9月末の運動会に向けた練習が始まっています。
赤チーム、白チームに分かれて、応援合戦をしたり、リレーで競ったり、親子で参加する綱引きがあったり・・・
運動会は毎年、子どもたちも、そしてご家族も楽しみな恒例行事です。

「家庭と学校の教育支援連携」について

これまで『学びの場.com』では、
特別支援教育における「家庭と学校の教育支援連携」について、
「デジタル連絡帳アプリ」の紹介や教育支援連携の実践を通じて、発信してきました。
このことは、特別支援学校学習指導要領(文部科学省)では、「保護者との密接な連携の下に指導を行うことが重要である」と明示されており、
何より学校現場で教育支援を実践している私たちにとって、
保護者と教師と学校とが連携して教育支援することが、
子どもたちの成長・発達にとって必須だと実感していること、
またこのことが、とても難しい実践の一つであることを実感しているからです。

家庭チームと学校チーム

運動会の赤チーム、白チームのように、
チームとは、ある目標に向かって集まった組織体のことを指しますから、
家庭には、子どもを中心とした父母、兄弟姉妹、祖父母、親戚等の「家庭チーム」があり、
学校には、子どもを中心とした担任、同僚、主事、校長等という「学校チーム」があります。
これらの「家庭チーム」と「学校チーム」が、子どもを中心として、子どもの成長・発達のために連携する必要があります。

チームの「連携」

また「連携」という言葉を辞書で引くと、
「連絡を密に取り合って、一つの目的のために一緒に物事をすること」(大辞林 第三版)とあります。
つまり、「家庭と学校の教育支援連携」とは、
「家庭チーム」と「学校チーム」が、子どもに関する情報を密に取り合って、子どもの自立・社会参加という一つの教育目標のために、一緒に教育・支援活動を行うことであるといえます。

チームワーク!

かつて北京五輪4×100mリレーで銀メダルを獲得した朝原宣治さんは、
「リレーという団体種目は、「チームワーク」「絆」「信頼」といった科学では証明しにくい要素が思わぬ力となり、結果に結びつくことがある。実際、メンバーの気持ちに温度差が生じると、バトンミスなどにつながる恐れもある。」と述べられています。
ここでいわれる「チームワーク」とは、目標を達成するために、チームメンバーで役割を分担して協働することです。

みんな揃って、子どもたちのために、エイ・エイ・オー!

「家庭チーム」は、子どもの自立と社会参加につながる成長・発達を願ってやみません。
学校チーム」も、子どもたちの自立と社会参加につながる成長・発達を願ってやみません。
子どもを中心としたチームメンバーがそれぞれの役割を分担して、協働することで、この願いは叶います。
これからも、特別支援教育における家庭と学校の教育支援連携について発信し、実践を通じて皆さんと共に考えていけたらと思っています。
「フレーフレー家庭チーム!」
「フレーフレー学校チーム!」
「みんな揃って、子どもたちのために、エイ・エイ・オー!」
学びの場.comの皆さん、今後とも応援よろしくお願いいたします!

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中川 宣子(なかがわ のりこ)

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究
「特別支援教育とは、子ども達の特別な才能を学校・家庭・地域の連携により支え、教え、育てること」と考えています。日々の教育実践を、情報発信・交流し合い、共に子ども達の成長・発達に役立てていきましょう!

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