2017.02.16
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

「デジタル連絡帳アプリ」実践までの凸凹道

「デジタル連絡帳アプリ」実践までには、凸凹道がありました。
何か事をなす時、凸凹道は当然かもしれません。
子ども達の成長・発達のために、前進あるのみ!です。

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会 中川 宣子

皆さん、こんにちは!

今年度もあと1カ月となりました。

卒業学年は、卒業遠足、卒業宿泊、卒業アルバム・・・と、
卒業の準備に取り組み始めましたね。

子ども達が、新しい環境で、よいスタートができるように、
「卒業式」まで応援していきましょう。

ICT環境は?

さて前回から、
「デジタル連絡帳アプリ」の誕生までの凸凹(でこぼこ)道についてお伝えしてきました。

ここで皆さんにお尋ねしますが、
皆さんの学校・教室は、
Wi-Fiが繋がり、一人一台タブレットといった
ICT環境が整備されていますか?

ニュースでは、ICT環境の整ったモデル校の実践が、
数多く紹介されるようになりましたね。
しかし巷では、
「うち、まだなんですよねー」という声の方が多いのではないでしょうか。

実は本校もまだ、Wi-Fiが繋がっている子ども達の学習教室は2教室、
タブレットも整っていません。

学校の一歩外を見れば、多くの人がスマートフォンを手にし、
子ども達も、家庭に帰ればタブレットを手にして、ゲームや映像を楽しんでいます。

凸凹道

「デジタル連絡帳アプリ」の研究、開発に取りかかった8年前のICT環境は、
今よりもまだまだ不十分で、
実際に「デジタル連絡帳アプリ」が形になった時、
そこから実践に至る道のりは、かなり凸凹道でした。

家庭に貸し出すタブレットの購入、
教室の
Wi-Fiルーターの設置、
そのための予算の獲得・・・
物理的な面での凸凹はたくさんありました。

ところが、実践に至るまでに一番大きな凸凹は、
使う人の理解、意識改革だったのです。

「連絡帳」デジタル化効果への理解

「連絡帳」は、前回お伝えしたように、家庭と学校を繋ぐ、
特別支援教育において、とても大事な子ども情報ツールです。

この「連絡帳」をデジタル化した「デジタル連絡帳アプリ」によって、
写真や動画が利用でき、子ども情報の量と質は劇的に変化します。

家庭からは、子どもの生活の様子が伝えられることになり、
学校からは、今日の学習の一場面を、家庭に伝えることができるようになります。

例えば、「今日の給食、野菜も頑張って食べましたよ」と言葉だけで伝えるよりも、
そこに給食の写真が一枚添えてあるだけで、
子どもの様子は、ずっとリアルに伝えることができます。

また写真があれば、ご家庭では、
保護者と子どもが一緒の写真を見ながら
「この野菜、頑張って食べたの?えらかったねー」と
会話が広がります。

一枚の写真が、まさに、
学校と家庭を繋ぎ、子ども情報を共有できる!

子ども情報のオープン化が、
子どもの教育支援の第一歩に繋がる!

このことは誰にでも、すぐに理解してもらえる。

だから、「デジタル連絡帳アプリ」の実施は、
すぐに受け入れられ、活用してもらえる。

凸凹道も前進!あるのみ

しかし、そうではなかったのです。

「学校の様子を、何でも知らせるのはどうだろうか?」

「新しいことはちょっと・・・」

学校には根強い意識と抵抗が根底にありました。

子ども情報のオープン化・・・この実現には大きな壁があったのです。

それでも、一人二人と理解者は確実に増えていきました。

時代も後押しして、ICT機器が身近なものになり、生活に欠かせないものになりました。

「デジタル連絡帳アプリ」実践のための凸凹道は、
凸凹であるけれども着実に、
子ども達の成長・発達を教育支援するために、
開かれていったのです。

ちょっと大げさですかね。(^^)

でも本当に大変な凸凹道ですよ。




明るく、強く、楽しく、前進しよう!

「目的を達しようとするとき、邪魔立てする人に出会うことでしょう。

気にすることなく、やり遂げなさい。・・・・

あなたの中の最良のものを世に与え続けなさい。

けり返されるかもしれません。

気にすることなく、最良のものを与え続けなさい。
(マザー・テレサ)」

私達ができることは、
子ども達の成長・発達のための教育・支援を、
し続けることですね。

さぁ、今週も明るく、強く、楽しく、
子ども達と共に、前進しよう!!

中川 宣子(なかがわ のりこ)

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究
「特別支援教育とは、子ども達の特別な才能を学校・家庭・地域の連携により支え、教え、育てること」と考えています。日々の教育実践を、情報発信・交流し合い、共に子ども達の成長・発達に役立てていきましょう!

同じテーマの執筆者
  • 樋口 万太郎

    京都教育大学付属桃山小学校

  • 石丸 貴史

    福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任

  • 吉田 博子

    東京都立白鷺特別支援学校 中学部 教諭・自閉症スペクトラム支援士・早稲田大学大学院 教育学研究科 修士課程2年

  • 綿引 清勝

    東京都立南花畑特別支援学校 主任教諭・臨床発達心理士・自閉症スペクトラム支援士(standard)

  • 岩本 昌明

    富山県立富山視覚総合支援学校 教諭

  • 郡司 竜平

    北海道札幌養護学校 教諭

  • 増田 謙太郎

    東京学芸大学教職大学院 准教授

  • 植竹 安彦

    東京都立城北特別支援学校 教諭・臨床発達心理士

  • 渡部 起史

    福島県立あぶくま養護学校 教諭

  • 中原 正治

    元徳島県立新野高等学校 教諭

  • 川上 康則

    東京都立港特別支援学校 教諭

  • 鷺嶋 優一

    栃木県河内郡上三川町立明治小学校 教諭

  • 藤田 孝介

    横浜市立入船小学校 教諭

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

  • 大吉 慎太郎

    大阪市立放出小学校 教諭

  • 髙橋 三郎

    福生市立福生第七小学校 ことばの教室 主任教諭 博士(教育学)公認心理師 臨床発達心理士

  • 清水 智

    長野県大町市立大町南小学校講師・長野県池田町教育支援講師(高瀬中学校学習相談室)・授業ユニバーサルデザイン学会正会員・長野県GIGAスクールサポーター

  • 齋藤 大樹

    浦安市立高洲小学校 教諭

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop