2016.10.31
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「デジタル連絡帳」アプリ実践活用の効果 その1

1回目は、

『「デジタル連絡帳」は、子どもと子どもを繋ぐ』についてです。

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究会 中川 宣子

『デジタル連絡帳』アプリの実践活用の効果は?

寒暖の差が激しくて、学校行事の多いこの時期・・・

皆さん、風邪をひいたり、疲れが出たりしていませんか?

本校も、今日までの間に、

運動会、遠足、研究発表会、校外学習、学校祭・・・と、

毎週のように行事が続いていて、正直、少々目が回っています。( ;;)

それでも、一つ一つの学校行事は、

子ども達も教師も、大きな共通目標に向かい、

心ひとつになって、取り組むことができ、

子どもたちやご家族と共に、大きな達成感が得られます。

少々目を回しながらも、

学校行事は、教師冥利に尽きる感動を得ることができますよね。!(^^)!

さて今回から、

『デジタル連絡帳』の実践活用効果について、紹介していきます。

まず、第1回目は、

『「デジタル連絡帳」は、子どもと子どもを繋ぐ』についてです。

『「デジタル連絡帳」は、子どもと子どもを繋ぐ』

「デジタル連絡帳」アプリは、子どもと子どもを繋ぎます。

特別支援学校では、家庭と学校間で、「連絡帳」を活用しています。

子どもの健康状態や、家庭や学校での子どもの様子を、

情報共有するためです。

そこで、これらの情報を共有するために、

毎朝「朝の会」という授業で、

「連絡帳紹介」の時間を
設定しています。

例えば・・・

「昨日○○ちゃんは、9時に寝ましたよ!」とか、

「放課後、近くの公園で遊んだんだって!」とか、

「昨日の夜、ハンバーグを一緒に作りました。すごいねぇ。」とか、

「左足が痛いみたいです。様子を見ましょうね。」とか・・・

保護者の方が、「連絡帳」に記載してくださった子ども情報を紹介する時間です。

その日のリアルな子ども情報

これら「連絡帳」で得られるその日のリアルな子ども情報は、

これから一日の授業に向かう中で、非常に大事な役目を果たし、

身体面、精神面の両方で、教育支援の大きな手がかりになります。

登校する前に、お母さんから叱られた日と、褒められた日では、違いますよね。

子ども情報の共有

この大きな役目を果たす「連絡帳」が、

従来は、紙ベースのノートやプリントでした。

そのため、子ども情報の紹介と言っても、

教師が口頭で、あるいは身振り手振りで紹介するしかありませんでした。

しかしこれでは、言葉の理解や経験が、まだ未熟な子ども達にとって、

また教師間でも、言葉の解釈に違いがあり、

正確な子ども情報を共有することには限界がありました。

一人一人が主人公

ところが、「デジタル連絡帳」アプリを活用するとどうでしょう。

子ども情報は、写真や動画、音声、文字、イラストで表現されます。

特に、写真や動画の映像は、パソコンからテレビ画面に映ると、

自分自身が、まるでドラマの主人公になれるのです。

子ども達は、自分や友だちが映っていることに、

強い興味・関心を示します。

自らテレビの前に集まってくる姿は、その証拠です。

そして、自分の映像がテレビ画面に映し出されると、

立ち上がり、画面を指さして、

「見て!見て!」と、嬉しそうに語り始めます。

つたない言葉だったとしても、

その子が何を伝えようとしているのか、

同じ映像を見ている私達は、皆で共有できます。

「すごいねぇ!」「お手伝いしたんやね!」「がんばったなー」・・・

「デジタル連絡帳」は、子どもと子どもを繋ぐ

「デジタル連絡帳」アプリを活用した「連絡帳紹介」の時間は、

子ども達同士のコミュニケーションの場となり、

友だちや先生からほめられ、認められる場となりました。

まさに「私が主人公」になることのできる時間であり、

「デジタル連絡帳」アプリは、子どもと子どもを繋いだのです。

次回は『「デジタル連絡帳」は家族を繋ぐ―家族の絆―』についてお伝えします。

中川 宣子(なかがわ のりこ)

京都教育大学附属特別支援学校 特別支援教育士・臨床発達心理士・特別支援ICT研究
「特別支援教育とは、子ども達の特別な才能を学校・家庭・地域の連携により支え、教え、育てること」と考えています。日々の教育実践を、情報発信・交流し合い、共に子ども達の成長・発達に役立てていきましょう!

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