2001.11.27
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鶴亀算(つるかめざん)

かつて鶴亀算に悩まされたお父さん、お母さんも多いのではないでしょうか? 今でも鶴亀算は、子どもたちにとって苦手な問題の一つです。 名物塾講師、きんたろう先生ならどう教えてくれるでしょうか?

準備体操

鶴と亀が合わせて6 匹います。足の合計が2 0 本であった。 鶴と亀はそれぞれ何匹いますか? (鳥は1 羽2 羽と数えますが、ここでは「匹」としておきます)

解法

これが代表的な鶴亀算の問題です。子ども達にとっては好き嫌いがかなり分 かれるようです。嫌いな子の意見を聞いてみると、鶴と亀が混在している 様子をイメージしていまい、しかも鶴と亀で足の数が違うので、混乱して しまうようです。そこでまず、すべて鶴であったときの単純な場合をイメージしながら考えてみましょう。今回は鶴亀算をこんな風に教えるとわか りやすいのではという一例を示しておきます。

まず、合計6 匹すべてが鶴とします。鶴が2本足の鶴を表しているものとして、 図に書いて見ましょう。すると、足の数が、合計12 本で8 本足りないことがわかります。 なぜ足りないかというと、亀が前足を引っ込めて、2本足の鶴に成りすましているからです。

それでは、1 匹の亀さんに前足を出してもらいましょう。亀を4本足の亀を表しているものとして、図に書いてみます。
足の数は合計14 本になり、2 本増えましたが20 本にはまだ足 りません。 さらにもう一匹の亀さんに足を出してもらいます。

足の数は合計16 本になり、20 本にはまだ足 りません。 さらにもう一匹の亀さんに足を出してもらいます。

足の数が20 本まで、もう少しです。同じようにして、合計20 本になるまで、亀さんたちに足を出してもらいましょう。

これで鶴に成りすましていた亀さん全員に足を出してもらい、合計20 本になりました。ここで、亀が1 匹増えると、足の数が 2 本増えるということは大変重要です。鶴亀算応用問題の考え方のポイントになります。答えは、図から わかるように、鶴は2 匹、亀は4 匹です。このように、最初はすべてが鶴として足の数を考えていくと、鶴亀算は解けるのです。 逆に最初すべて亀として、足の数を減らしていく考え方でもOKです。

答え
鶴が2 匹、亀が4 匹

一般的な解き方
6×2 =12 …6 匹すべてを鶴とすると、足は12 本。
20-12 =8 …足の数は合計で20 本だから、8 本少ない。
8 ÷2 =4 …亀を1 匹増やすと足の数が2 本増えるから、亀を4 匹増やせば、不足の8 本が解決!よって、亀は4 匹。
6-4 =2 …鶴と亀の合計が6 匹で亀が4 匹なので、鶴は2 匹。

いかがでしょうか、よくわからないと言われている鶴亀算も図でイメージすれば、簡単に解けるのです。

問題1 難易度 ★

鶴と亀が合計8 0 匹います。足の数の和が2 0 0 本であったとき、鶴と亀はそれぞれ何匹いますか?

解法

80 匹すべてが鶴とすると、足の数は80 ×2 =160 本。
足の数の和は200 だから、200-160 =40 で、40 本足りない。
亀を1 匹増やすと2 本ずつ足が増えていくから、40 ÷2 =20 匹の亀がいることになる。鶴は80-20 =60匹。

答え
鶴が6 0 匹、亀が2 0 匹

いかがでしょうか? 一般的には鶴亀算とは、全体の数や量がわかっているとき、個々の数や量を求める計算なのです。それでは、次に鶴亀算の応用問題を解いてみまし ょう。

問題2 難易度 ★★

5 0 円切手と8 0 円切手を合計1 4 枚買って1000 円を支払いました。 5 0 円切手と8 0 円切手をそれぞれ何枚買ったのでしょうか。

解法

これも、実はかくれ鶴亀算です。先ほど述べた通り、全体で1000 円とい うことがわかっていて、個々の切手の枚数を求める問題だからです。 50 円切手を鶴、80 円切手を亀に相当させて考えて見ましょう。

まず、すべて50 円切手を買ったとします。すると、合計700 円になるので、1000 円より300 円少ない ことになります。そこで、80 円切手を1 枚ずつ増やしてみましょう。

80 円切手を1 枚増やすと

(50 ×13 )+(80 ×1 )=650 +80 =730 円(30 円増えた!)

80 円切手を2枚増やすと

80 円切手を3 枚増やすと

このように80 円切手を1 枚ずつ増やすと、合計が30 円ずつ増えていくのです。(鶴と亀の場合は、鶴が亀になると2 本ずつ増えましたね)それでは、何枚増やせばよいかというと、 不足額は300 円なので、300 ÷30 =10枚。よって、 80 円切手は10 枚。合計で14 枚買ったのだから、 50 円切手は、14-10 =4 で4 枚買ったことになります。

答え
5 0 円切手4 枚、8 0 円切手1 0 枚

問題3 難易度 ★★★

次 のルールでカードゲームを2 人で行いました。 (ルール)じゃんけんで勝てば、相手から2 枚のカードをもらう。 負ければ1 枚渡す。 私 は最初10 枚のカードを持っており、7 回じゃんけんを行ったら私 のカードが15 枚になっていました。私は何回勝ち、何回負けたでし ょうか。ただし、引き分けはありませんでした。

解法

「ルール:じゃんけんで勝てば、相手から2 枚のカードをもらう。負ければ1 枚渡す。」

まず、7 回とも勝ったとすると、2 ×7 =14 枚のカードが増え、合計10 +14 =24 枚になっているはずです。
これを図に表すと、

15 枚と比べて、9 枚多いですね。

それでは、負けを1 回増やしてみましょう。

3 枚減りました。

もう1 回負けを増やしてみましょう。

さらに、3 枚減りました。

もう1 回負けを増やしてみましょう。

もう、おわかりですね。1 回負けを増やすと3 枚減るのです。
すべて勝ちとすると、9 枚多くなるので、負けを3 回増やせば、この9 枚が解決します。だから、負けは3 回です。
合計7回行ったから勝ちは4 回。

答え
勝ちは4回、負けは3回

教え方のヒント

 今回も「抽象的なものを具体的に」という方針で説明しました。
 この鶴亀算ですが、ご存知の通り、方程式の 考え方でも、面積図の考え方でも解けます。ただし、最初からその方法で教えると、ただでさえ、鶴と亀の足が混在して混乱している子にとっては、鶴や亀がχyや面積に化けてしまったということで、ますます混乱し、数 学から遠ざかってしまうことでしょう。
 ここで説明した解き方で精一杯という子も少なくありません。まずは、 この原始的な解き方だけで、練習させるとよいでしょう。そして十分に慣れた頃、方程式や面積図を使い、まるで魔法を使ったかのように、あっという間に解けてしまうことを実践して見せると、子供達は興味を持つことしょう。
 その際、例えば面積図で教える場合、初めからすべてを教えてしまうことは、考える力を損なってしまいます。 まずは、図だけを描きそれが何を意味しているのかを自力で考えさせます。そして、面積図が、自分が今まで解いてきた方法に対応していることに、自力で気がつかせることができれば大成功です。
 私はゆとり教育に賛成するわけではありませんが、子供達に十分に考える時間を提供し、わかったときの喜びを経験させてあげることが、学問の入り口へ導いてあげることに繋がると思っています。

教え上手 きんたろう先生

教え上手 きんたろう先生

「算数の教え上手」担当のきんたろうです。よろしくお願いいたします。
私が塾・予備校で教壇に立つようになってから、10年近くになりました。どちらかというと、勉強があまり好きでない生徒を教えてきました。そんな生徒の中にも、きっかけを作ってあげると夢中になって勉強する子がいます。
そんなとき「いい仕事をした」と思います。
教え上手とは,もちろん科目を教えることが上手であることと思いますが、併せて子どもに学ぶ意欲を起こさせることだと思います。
この「教え上手」では、その両面について、私の経験を活かして述べさせていただく予定です。ご参考にしてください。

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