2002.12.10
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虫食い算

虫食い算とは、下の問題のように、式の中に□があり、あてはまる数を求める計算です。今回は、簡単な式と比べて解く方法で説明します。実際の入試問題などでは、分数や小数が含まれた形で出題されることが多いのですが、今回説明する方法と同じ方法で解くことができます。


次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) 3+□=5  (2) □+1=3  (3) 3-□=2
(4) □-2=3  (5) 3×□=6  (6) □×2=6
(7) 6÷□=2  (8)  □÷2=3
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次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) □+25=149  (2) 569-□=21
(3) 12×□=108  (4) □÷16=3
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次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) 2+7+□=15  (2) 4×3×□=60
(3) □-56÷7=18  (4) □÷(5+3)=16
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次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) □÷12×5=20
(2) 225÷(□-15)=75
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(今回の卒業問題)
7×□÷16+24=80の□にあてはまる数を求めなさい。
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次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) 3+□=5  (2) □+1=3  (3) 3-□=2
(4) □-2=3  (5) 3×□=6  (6) □×2=6
(7) 6÷□=2  (8)  □÷2=3

■ 解法
これらは、虫食い算の基本問題です。暗算ですぐに答えが出ると思います。ただし、頭の中で自分は何を計算したのかを知ることが大切です。

問 題 答 え
(1) 3+□=5 □=2
(5-3を計算した)
(2) □+1=3 □=2
(3-1を計算した)
(3) 3-□=2 □=1
(3-2を計算した)
(4) □-2=3 □=5
(3+2を計算した)
(5) 3×□=6 □=2
(6÷3を計算した)
(6) □×2=6 □=3
(6÷2を計算した)
(7) 6÷□=2 □=3
(6÷2を計算した)
(8) □÷2=3 □=6
(2×3を計算した)

準備体操の問題は、暗算が可能で、視覚的で解いてしまった方も多いと思いますが、次は数が大きめの虫食い算を解いてみましょう。

次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) □+25=149  (2) 569-□=21
(3) 12×□=108  (4) □÷16=3

■ 解法
次のように、暗算ができる簡単な式をつくって、比べて解きます。

(1) □+25=149について、2+3=5で考えてみます。もちろん、他の足し算の式でもOKです。
すると、2の部分が□、3が25、5が149に対応します。2は5-3だから、問題の□は149-25で、124が正解です。



(1)と同じ方法で他の問題も考えてみましょう。青文字で示した簡単な式と比べて考えます。

(2)  


(3)  


(4)  

■ 答え:(1) 124 (2) 548 (3) 9 (4) 48

虫食い算の解法1:簡単な式を作って、比べて解く。



次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) 2+7+□=15  (2) 4×3×□=60
(3) □-56÷7=18  (4) □÷(5+3)=16

■ 解法
虫食い算では、まず先に計算できるところがあったら先に計算して、外見をシンプルにします。シンプルになったら、問題1と同じ方法で解きます。

問題 先に計算
できる所
簡単な式
にして計算
答え
2+7+□=15 9+□=15 □=15-9  □=6
4×3×□=60 12×□=60 □=60÷12  □=5
□-56÷7=18 □-8=18 □=18+8  □=26
□÷(5+3)=16 □÷8=16 □=16×8

 □=128


虫食い算の解法2:先に計算できるところは計算してシンプルにする。
ここで、問題2 で登場した=の左側の式(左辺)の計算順序を確認しておきます。
(1) 2+7+□
まず、2+7 を計算してから、□を足す。
(2) 4×3×□
まず、4×3 を計算してから、□をかける。
(3) □-56÷7
まず、56÷7 を計算して、その結果を□から引く。
(4) □÷(5+3)
まず、5+3 を計算して、その結果で□を割る。
=の左側の式を「左辺」といいます。
■ 答え:(1) 6 (2) 5 (3) 26 (4) 128


次の□にあてはまる数を求めなさい。
(1) □÷12×5=20
(2) 225÷(□-15)=75

■ 解法
(1) □÷12×5=20で、12×5を先に計算して、□÷60=20とシンプルにするのは、間違いです。割り算と掛け算が含まれる式では、左から順に計算することがルールだからです。つまり、この式では、□÷12を先に計算しなければならないのです。(この式の左辺の計算順序は、まず□÷12を計算してから、5をかける)

ところが、□÷12は□の正体がわからない限りは計算できません。
このように、先に計算しなければならない箇所に□が含まれる虫食い算では、先に計算しなければならない箇所を大きなに変身させます。

  ×5=20
↑大きなに変身
すると ×5=20
という問題に変わりました。これまでと同様に解くと、
  =4
となります。
ところで、大きなの正体は、□÷12でした。変身前に戻すと、
  □÷12=4
となります。これも、これまでと同じように解くと、
 

■ 答え:□ = 48


(2) 225÷(□-15)=75では、( )を優先して、(□-15)を先に計算しなければなりません。
ところが、□-15は□の正体がわからない限りは計算できません。
(この式の左辺の計算順序は、まず□-15を計算してから、その結果で225を割る)
そこで、(1) と同じように、(□-15)を大きなに変身させます。

  225÷=75
↑大きなに変身
すると 225÷=75
という問題に変わりました。これまでと同様に解くと、
  225÷=75
=2 ⇒  =6÷2
  =225÷75=3
となります。
ところで、大きなの正体は、□-15でした。変身前に戻すと、
  □-15=3
-2=1  ⇒  =2+1
これも、これまでと同じように解くと、□=15+3=18となります。

■ 答え:□ = 18

虫食い算の解法:3
先に計算しなければならない箇所に□が含まれる虫食い算では、先に計算しなければならない箇所を大きなに置き換える。

※□÷8×2のような場合は□÷16にはならないので注意



(今回の卒業問題)
7×□÷16+24=80の□にあてはまる数を求めなさい。

■ 解法

7×□÷16+24=80で先に計算しなければならない箇所は7×□なので、ここを、大きなに置き換えます。(この式の左辺の計算順序は、まず7×□を計算してから、16で割り、最後に24を足す)
÷16+24=80
すると、 ÷16+24=80
のようになりますが、これまでとは違って=の左側に計算記号が2つ(÷と+)あり、しかも、16+24は計算のルール上、先に計算できないので、うまく解けそうもありません。そこで、その次に計算しなければならない÷16まで含めたさらにジャンボなに置き換えます。
+24=80
すると、 +24=80
となり、今まで解いてきた虫食い算と同じになりました。
+24=80
 +3=5  ⇒  =5-3
=80-24=56
ここで、ジャンボなの正体は、7×□÷16だったので、
=56
7×□÷16 =56
ということになります。この式では、7×□を先に計算しなければならないので、ここを大きなに置き換えると、(この式の左辺の計算順序は、まず7×□を計算してから、16で割る)
÷16=56
÷3=2 ⇒ =2×3
=56×16=896
大きなの正体は7×□だったので、もとに戻すと、
7×□=896
=6 ⇒ =6÷2
□=896÷7=128

■ 答え: 128
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