実は私、勤務校の所属するコースの主任を務めております。
そのコースは三年前のコース再編成でできたので、いまの三年生が一期生となります。一年生の担任団より他のコースでは行っている「勉強合宿」をこのコースでもやるようにしたいとの提案を受けて、実施することにしました。
せっかく三学年とも揃ったので、一年生だけではなく三学年とも全ての学年を対象に実施することにしました。
やると決めたは良いものの、はじめての試みであり責任者としての私の段取りの悪さもあり、バタバタした実施となりましたが、何とか無事に終わらせることができました。。
2年生は3年生が引退した後の部活動で中核になっている生徒が多くおり参加は少なかったのですが、原則全員参加の1年生と、受験に向けて勉強に力を入れていくべき3年生を中心に、3学年で200名以上の生徒が参加して実施できました。
内容は以下の様なものです。
全日程で約25時間の時間を70分から90分のコマに分けました。各コマは、選択制の講座の授業を行う時間を主に、予習や復習をさせるための自習時間、早朝や夜遅くの希望者のみ自習を行う時間で構成しました。その外、随時質問を受け付ける場所を用意して、通常担当していない生徒の質問にも答え新鮮な気分でした。
授業は選択制だけに人数に関わらず、通常の学校での授業よりも意欲的で活気がある中で実施できました。また自習時間も宿舎のホテルで最も大きな部屋を使用させていただき、全員が同時に自習できるスペースを確保できました。これにより1年生と2年生は真剣に自習している3年生を見て緊張感を持ってできましたし、3年生は1年生と2年生に見られている緊張感から迅速にかつ集中して自習していました。これだけでも全学年でやったメリットであったので良かったです。
さらにこれだけで満足することなく、何か全学年でやっているメリットをもっと活かして行きたいとの思いから、「先輩と語る会」を企画しました。
その内容は以下の様なものです。
日程的にも折り返しを迎え、昼食後の眠くなりそうな時間に、特別企画として実施です。
まずは同学年のペア(または3名のグループ)を作ります。そのペアで、1年生のペアは2年生または3年生の先輩に何を聞きたいかを考える時間を2分程取ります。その間3年生のペアは「なぜ勉強するんですか?」を聞かれた時の解答を考えさせました。その後1年生のペアは2年生または3年生のペアと4~6名のグループを作りました。
そのグループで1年生から先輩への「なぜ勉強するんですか?」の質問をスタートに、1年生の質問に先輩が答える形式で進行しました。
3年生はおよそ1年前に「カタリ場」を経験しているので、その経験をもとに予想をはるかに上回る活気ある雰囲気で実施できました。
担任をしている3年生のクラスの生徒達によれば、もっと語る時間が欲しかったと答えてくれましたし、1年生にとっては、この夏の補習期間にやっている「なぜ学ぶ?」のキャリアに関する授業につなげることができたと思います。
わずか15分程度の企画ですが、食後の眠くなりがちな時間に、良い変化をつけることができたと思います。
勤務校はこれまで学年主導で縦よりも横の繋がりで運営されてきていたので、コースの責任者として、こんな縦のつながりをもっと作れると良いなと思いました。
このコースの勉強合宿が終了したら次は顧問をしている陸上部の合宿です。これも大事なので、がんばります!

石丸 貴史(いしまる たかふみ)
福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任
高校での新学習指導要領導入を控えて、「カリキュラムマネジメント」・「I C T活用」を中心に、日々の授業改善に取り組んでいます。大学を卒業後すぐに会社員として塾・予備校業界で勤務をした経験も活かしながら、社会で活躍できる生徒を育てるべくどのような資質・能力を育成すれば良いかを試行錯誤しています。
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