2025.07.25
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ドキドキの1年生とのアクティビティ「応援をするアクティビティ」(NO.4)

ようやく夏休みを迎える時期になりました。
特に一年生を担任している先生たちには、長い1学期だったと思います。
私自身も、無事に過ごせたことに胸をなでおろしています。
本当に、お疲れ様でした。

特定非営利活動法人TISEC 理事 荒畑 美貴子

ところで、だいぶ古い話になりますが、不登校気味の子どもたちが集まったクラスを指導していたとき、放課後に全校規模の卓球大会がありました。卓球の得意な子どもたちが出場するというのは知っていましたが、他のメンバーは帰ってしまうのだろうと予想していました。しかし、それに反して応援グッズを作り、声を張り上げて応援していました。その姿に、彼らの仲間意識の高まりと成長を感じたものです。

このような特別な経験がなくても、子どもたちが応援することによって仲間を感じることは確かです。そこで、1年生であっても声を張り上げて応援できるようなアクティビティを、ふたつご紹介します。
夏休みが終わったら、ぜひやってみてください。

① ドンじゃんけん

まず、教室でのやり方をご紹介します。
クラスを2チームに分け、教室の前と後に一列に並ばせます。そして、合図で机の間をくねくねと歩かせてふたりを出会わせます。出会った者同士がじゃんけんをして、勝ったら更に進み、負けたら自分の列の最後尾に並び直します。
相手の陣地まで勝ち進めたチームの勝ちとなります。

ルートがわかりやすいように、机の配置を考えたり、事前にルートを歩く練習をさせたりするといいでしょう。2回目からは、子どもたちも要領を覚えて準備できるようになります。

ただ、教室で行う際には、周囲のクラスへの配慮が必要です。大声を出しても良いタイミングかどうかは、実情に応じて判断してみてください。
最も気楽に行えるのは、体育館です。体育館のラインを使ってもいいですし、コーンを置いてルートを決めても楽しめます。
また、ラインを引いたりルートを設定したりするのは面倒でも、校庭で行うのも良い気分転換になります。広い場所で思い切り走ったり声を出したりする爽快感も味わえます。

② リレー

折り返しリレーでも十分ですが、私は体育館の四隅にコーンを置いて、一周リレーをさせるのが好きです。
クラスを2チームに分け、ボールをバトン代わりに抱えて走ります。ボールなら受け渡しで怪我をする心配がありませんし、転がっても安全にできます。
クラスによってそれぞれの事情があると思いますが、全員が参加できるようであれば、このリレーはとても役に立ちます。

仲間意識を育てるだけではなく、全力で走ることが身につくようになりますし、負けたときの気持ちのコントロールの仕方も理解できるようになっていきます。初めは負けるとイライラしたり喧嘩が起きたりするかもしれません。それでも、どうすれば仲良くできるのかを辛抱強く考えさせていくと、心も成長していることが分かります。

体育の授業の最後に毎回やってみることは、さまざまな面からおすすめです。

荒畑 美貴子(あらはた みきこ)

特定非営利活動法人TISEC 理事
NPO法人を立ち上げ、若手教師の育成と、発達障害などを抱えている子どもたちの支援を行っています。http://www.tisec-yunagi.com

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