ドキドキの1年生とのアクティビティ「仲間集めのアクティビティ」(NO.3)
入学からしばらくたち、「この子が...」「あの子が...」といった表現が減り、友達の名前が聞こえてくるようになりました。
私自身は、とにもかくにも早く名前を覚えるというミッションを達成するために必死だったのに、子どもはのんびりと覚えるものだなと思いました。
きっと地域の結びつきや、大きな保育園や幼稚園から一斉に入学してくるか否かといった違いも影響しているのだと思います。
特定非営利活動法人TISEC 理事 荒畑 美貴子
さて、前回は、隣席の友達との関係を深めるための第一歩として、「サイン集め」の手法をお伝えしました。
今回は、相手の名前や個性を意識したり、仲間意識を育てたりするためのアクティビティを紹介します。
① 名前に同じ音のある人集め
私を例にとると、「み」「き」「こ」のいずれかが名前に含まれている友達を探すというアクティビティです。
まず、活動のはじめには、いつものように手本を見せてイメージさせます。
A「私の名前はみきこです。あなたの名前には、『み・き・こ』が入っていますか?」
B「僕はたつきという名前なので、『き』が一緒だね」
もし違ったら、
C「私の名前はゆかなので、違うね」
などのように返事させるといいでしょう。
1年生の活動ですので、自己紹介の表現力を磨くことに焦点を当てるのではなく、「いかにして相手の名前を聞き出し、自分の名前と照合できるか」というねらいを大切にしてみてください。
② 誕生月や誕生日の同じ人集め
自分と同じ誕生月や、誕生日の友達と集まるアクティビティです。
要領は①と同じです。
気を付けることは、あらかじめクラスの子どもたちの誕生日をチェックしておくことです。
学年全体、あるいは学校全体のような大人数の活動として行う場合には不要でも、クラスの人数は少ないので、同じ月の生まれがひとりしかおらず仲間が見つからなかったということになりかねないからです。
③ 好きなものバスケット
「フルーツバスケット」や「なんでもバスケット」という遊びはお馴染みだと思います。
それをひと工夫して、「好きなもの」に特化したアクティビティにしてみましょう。
例えば、「赤が好きな人」とか、「カレーライスが好きな人」というように、鬼がコールするのです。
①や②のように仲間を集めるような動きにはならなくても、同じものが好きな仲間を意識することができます。
まとめ
クラスの中に同じ名前や誕生日の友達がいることを知ったり、好きなものの共通点があると感じたりすることを通して、クラスへの所属感を高めていくといいと思います。
「仲間がいる」という安心感は、登校への意欲にもつながるからです。

荒畑 美貴子(あらはた みきこ)
特定非営利活動法人TISEC 理事
NPO法人を立ち上げ、若手教師の育成と、発達障害などを抱えている子どもたちの支援を行っています。http://www.tisec-yunagi.com
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