2023.08.09
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団体演技の指導法~低学年バージョン~(その1)

夏休み真っ最中のみなさん。リフレッシュできていますか?
本校では2学期に運動会があります。それに向けて団体演技(ダンス)の指導法で自分が気を付けていることを紹介します。ダンス指導が苦手な方や初めて主指導をする方、ぜひ試してみてくださいね。

寝屋川市立小学校 山本 優佳里

団体演技の指導について

運動会の団体演技(団演)の指導みなさんは好きですか?
これは先生方の中でも得手不得手が分かれるところですよね。
わたしは、団演の主指導が大好きなタイプです。
特に低学年のダンスは曲選びからわくわくしてしまいます。
今回は、団体演技の指導について私が気を付けていることを紹介します。

まず大前提に団体演技を通して、育みたい力は
「ダンス(表現すること)の楽しさ・一体感・達成感」です。
そして主なポイントは3つ
①まちがってもいい、楽しみながら踊ろう!
②指導するときは擬音や分かりやすい言葉で
③揃えるのは止まるところで

①まちがってもいい、楽しみながら踊ろう!

まず①まちがってもいい、楽しみながら踊ろう!から説明していきますね。
ダンスが苦手な子・恥ずかしい子というのは一定数います。
それは「一人だけ間違えたらどうしよう」「変な動きになったら恥ずかしいな」「踊ったことない踊り、うまく踊れるかな?」という思いからくるものです。
だから運動会練習が始まる前に学年の子どもたちがそろったところで
「先生が大事にしてほしいことは、間違えないように踊ることではなくて、間違っても全然いいから体を大きく動かして。踊るのって楽しい!と思うことが大切だよ」と伝えます。
特に低学年は、こわごわ間違えないように踊るよりも、多少間違いがあっても元気よく踊っている姿の方が子どもらしくて良いですよね。

②指導するときは擬音や分かりやすい言葉で

次に②指導するときは擬音や分かりやすい言葉でについてです。
ダンスは基本カウントを取って踊るものなのですが、ダンスを習っていない子もいる全体指導の中ではそれは難しいので、擬音や動きのヒントとなる言葉をたくさん使います。
例えば「右に歩いて手を3回たたく」ならば
「あ~る~い~て~パンパンパン」
みたいな。
この言葉の指導が音楽に乗ってリズムよくできたなら、子どもたちもその言葉と動きをリンクして覚え、だんだんと言葉だけで次の動きを想起できていきます。

また、「う~ん、ここの動きの指導はどうすればいいかな?何と言ったら分かりやすいかな?」と悩むときもあります。
そんなときは、子どもたちに聞いてみましょう!
そしたら「〇〇って言ったらいいんちゃう?」「〇〇の動きみたいに見えるよ!」などヒントをくれます。
そうやって子どもたちと作り上げることで覚えも早くなり完成度も上がっていきます。

③揃えるのは止まるところで

最後の③揃えるのは止まるところで
ダンスの指導に熱が入れば入るほど、
「みんなで揃える」というところが重要になってきたり、そこに力を入れられる先生方もいると思います。
わたしもかつては「揃える」に重きを置きすぎてつい熱が入った指導をして子どもたちを置いてけぼりにしたこともありました。
たしかに一糸乱れぬ「揃い」は群舞にとって見せ場でもあります。
ただ、小学校の低学年でそこを求めすぎても、教師も子どもも辛くなることの方が多いように感じます。
なので動きで揃えるよりかは、「止まるところで揃える」の方が難易度はぐっと下がり、かつ、見ている人にも「揃っている」感じが伝わりやすくなります。

3方良しな運動会に

以上の3つが指導の際にわたしが気を付けているポイントです。
1年を通してもメインとなる行事の運動会。
先生たちも子どもたちも、そして見に来てくださる保護者の方も、3方良しな運動会になることを願っています。
残りの夏休みを楽しみましょう。
いつも読んでいただきありがとうございます。

山本 優佳里(やまもと ゆかり)

寝屋川市立小学校
小学校教員として約10年間働いてきました。全学年の担任経験があり、学級通信の作成やお楽しみ会の企画が大好きです。私のモットーは「心でつながる」で、教育現場において大人の余裕やゆとりが子どもたちの健やかな成長に繋がると信じています。最近では、職場での効率化に取り組み、21時退勤から17時退勤に変えることができました。これからも、一生懸命子どもたちの成長を支え続けたいと思います。

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