ICT活用がなかなか進まないと悩んでいる先生へ ~Kahoot!でICT活用の第一歩~
ICT活用といっても何をしたらいいかわからない、校内でICT活用を進めたいけど先生によって温度差がある......そんな悩みを解決します!一度やったらやめられない、隣のクラスがやっているのを見たらやりたくなる!誰でもできるICT活用を紹介します。
大阪市立放出小学校 教諭 大吉 慎太郎

便利なんだろうけどよくわからない、どうやって活用するのかわからない、ほんとに効果あるの、手間がかかる、自分ひとりだけ浮いてしまうのでは……などなど、ICT活用は大事だとわかっていてもなかなか進まない。または、自分は使っていても学年、学校の先生に広まっていかない現状に悩みを抱えている先生もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、「Kahoot!」を使って簡単にICT活用する方法とその効果をお話しします。
まずKahoot!とは何かを説明しますと、「多肢選択式のクイズを作る学習プラットフォーム」です。そこではクイズを作るだけではなく、テレビのクイズ番組さながらのクイズ大会をおこなうこともできます。
今ある環境で大丈夫!
「復習、採点、実態把握」の一石三鳥

やってみたらわかるのですが、Kahoot!でクイズ大会をすると夢中でめちゃくちゃ盛り上がります。しかし、それはKahoot!の持っている一つの側面にすぎません。大きな効果は復習、採点、実態把握の三つです。
学習において復習の際に問題を解くことの大切さには異論はないでしょう。それを担うことができます。クイズ大会を思わせる活動なのでポイントが加算され順位も出ます。ポイントも正解するだけでなく、答えるまでのスピードによって得点が大きく加算されるのも工夫されている点です。ドリルの練習問題を解くのは乗り気でない子も前のめりになって取り組みます(ニックネームで参加のため、間違いで友だちの目を気にせず楽しむこともできます)。
正解かどうかがイチバンの関心事!
感覚より数値!実態把握でクラスにあった授業づくり

先生たちは子どもたちのために良い授業をしようと工夫しています。万能な授業はなく、目の前の子どもたちの実態に合わせた授業が欠かせません。そのために実態把握を行わないといけませんが、従来であれば練習問題の出来や授業中の反応、ノートの感想などで実態の把握に努めていました。しかし、それらは手間がかかるだけでなく、各々の先生の感覚に委ねられていました。もちろん、子どもの反応などから理解度を肌感覚で読める力も必要ですが、より客観的な数値に基づいて正答率を確認することが学習の効果を高めることにつながります。
子どもの理解度を振り返り、先生自身が明日の授業を改善していくことができます。
さて、今回はKahoot!を使用を進めることと、その効果をお伝えいたしました。しかし、これだけで学校中にICT活用が広まるのか、まだ不安な先生もおられるかもしれません。そこで次回もKahoot!を使用することの魅力と校内での広がりをお伝えしようと思います。もちろん、それまでにKahoot!を授業で使用していただきますと、校内での活用が一気に広がり不安は解消されているかもしれません。

大吉 慎太郎 (おおよし しんたろう)
大阪市立放出小学校 教諭
教務主任として「学校の業務の改善」と「行事の精選」を行なっています。また、「プログラミング教育」や「ICTの推進」にも取り組んできました。授業におけるICT活用についての実践を多くの先生と共有しあっていきたいと考えています。
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