2018.04.13
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新年度の始めに

はじめまして。ちょうど新年度と記事の開始が同時期になりました。
そこで今回は、年度の変わり目の対処法についてお伝えしたいと思います。内容は、自分の仕事を振り返り業務改善が出来るヒントと、季節の変わり目への対処法です。心身ともに健康で良いスタートが切れるように、また少々息切れを感じて一息ついた時、ぜひ体制を立て直せるように、うまくお役立てください。

東京福祉大学 国際交流センター 特任講師 赤羽根 和恵

春休みの振り返り

さて、春休みをいかがお過ごしでしたか?

卒業生を送り出して一区切り、すぐ新年度の準備が必要なので、例年忙しく過ごしている。さらに、学会や研究会での報告、セミナーへと参加をして、研究や自己研鑽のために時間を使い、仕事をしていたら一気に4月になったという方も多いのではないでしょうか。

もちろん忙しい中、ON-OFFを切り替えて、努めてご自分やご家族との生活を大切になさっている先生方も多くお見受けします。限られた時間内に仕事を終えることは決して容易ではありませんが、公私の時間を分けることは、豊かな生活を送るためだけでなく、良い仕事をする上でも必要なのです。

この二者では、3つの違いがあります。それは、①時間管理力、②目標設定力、③自己管理力です。そこで、この3つの力の果たす役割について考えてみましょう。

仕事の効率化を図るために必要とされる力

①時間管理力

これまでの経験の中で、「時間さえあればもっとうまくできたのに」と思ったことはありませんか。学生の時の試験勉強、教員になってからは、授業準備や行事といつも時間と期日に追われています。時間を多く掛ければより良い授業や学生対応が出来るように思いがちです。時間には限りがあるので、ついプライベート時間まで仕事に費やしてしまうのです。やっとの思いで休日を迎えても疲れて寝てばかり、食事も簡単なもので済ませてしまう。こうした場合、常に仕事に意識があるので気持ちの休まる時がありません。やがて、仕事に熱心に取り組み過ぎて燃え尽きてしまうバーンアウトという状態にもなり兼ねません。

改善のためには、時間管理の意識を持つことです。限りのある時間を有効に使い、成果物は、最高のものではなく、時間内で出来る最適なもので良いと考えます。

②目標設定力

仕事にすぐ手をつけてどんどん進めると、途中で方向が変わったり、変更や修正が必要になったりしませんか。また、つい壮大なものになってしまい内容を削るなど試行錯誤、これにも時間がかかります。

そこで、まず仕事の意味、期待できる効果を考えて、目標を決めます。その上で目標達成にかかる時間や費用などを算出します。目標を決めれば、その達成のために必要なことだけをすればよいので、余計な作業が減少します。そして、工程表を作って作業の段階や分担、時期を決めると、進捗状況もわかるので便利です。他にも紙に書き出す、付箋を利用するなど、必要なことを「見える化」する方法があります。

目標設定も時間管理と同様、最高でなく最適なものを作ることに重きを置きましょう。

③自己管理力

自己管理を行うことは、求められている仕事を安定的に供給出来るということでもあります。学生に「遅刻や欠席をする人は信用されないですよ。体調管理や自己管理は社会に出てからも必要なことです。」と言ったことはありませんか。しかし、自分のことになると忙しくてなかなか風邪が治らないという経験がありませんか。それでは継続的に良いパフォーマンスを発揮出来ません。最近、睡眠負債という言葉をよく耳にするようになりました。適切な睡眠時間が心身の疲れを回復させますが、睡眠不足は、メンタル不調や生活習慣病、認知症などの発症リスクを高めることが明らかになっています。他にも軽い運動や適切な食事、家族や友人との時間、趣味を持つなど、気分転換が必要なのです。急激に変化する社会は、複雑化して情報量も多く、何かとストレスを多く感じます。

自己管理とは、健康で無理をせずに最適な結果を出せる状態を維持することなのです。

季節の変わり目を過ごす秘訣

①季節性による疲れの原因

春は移動性高気圧と低気圧の変動が頻繁に繰り返されるので、その気圧の谷の時に、疲れやだるさ眠気を感じ、頭痛などの症状も出やすくなります。また寒暖差が10℃近くあり身体が冷え免疫力も低下します。そして、新年度という環境の変化は、新しい人間関係を築き、新しい学年とクラスの運営、新しい科目の授業準備などが重なります。これらに対応しようとして交感神経が優位になった状態のままが続き、非常に疲れてしまうのです。さらに、スギ花粉症アレルギーや黄砂などのストレスも加わり、心身ともに堪える時期でもあります。

②春に気を付けたいこと

私たちは、春に新年度を迎えるため、新しいことを始めるには良い時期と子どもの頃から刷り込まれています。また、寒い冬を終え活動の意欲が急激に高まるので何か始めたいと考えます。また、元旦に立てた計画がそのままだったので、リベンジと考える場合もあります。

しかし、この時期は疲れやすいので、新しいことを始めるには適してはいないのです。

③春の過ごし方

では、どう過ごせばよいでしょうか。まずこの1年間を振り返りその成果を評価しましょう。できたことを大切に考えて自分を承認することは、自己効力感を高めるので次の意欲に繋がります。仕事を優先して自分のことを後回しにしてきた場合は、自分を肯定的に捉えることで労い、疲れを取りましょう。「私よくできた。」、「頑張り過ぎてなかったかな。」労いの言葉を自分にかけるのも効果的です。これまでの経験値を生かせば、今年度は無理をしなくても出来ることが増えています。ポジティブに振り返る時間を持つとよいでしょう。ストレッチなど軽い運動を行うことも効果があります。血行が良くなり慢性的な肩こりも軽くなります。

心と身体を緩めることによって、蒸し暑い梅雨と厳しい暑さの夏を乗り切っていくことも容易になります。

終わりに

今回は、業務に取り組む際に限られた時間を有効に使うことと、春の季節の過ごし方を考えてきました。いずれも頑張り過ぎないことが大切です。教員という職業柄、つい学生のために頑張り過ぎてしまい、自分のことを後回しにしている場合が多いように思われます。張りつめた気持ちを和らげて、限りある時間と成果物に折り合いをつけていくと、仕事だけでなく生活にも変化が生じるでしょう。自分を労うと気持ちに余裕が生まれ、家族や友人との時間を多く持てるようになってきます。職場の人間関係や学生対応も効果が期待できると思います。

赤羽根 和恵(あかばね かずえ)

東京福祉大学 国際交流センター 特任講師
経営学・経済学が専門ですが、留学生クラスの担任も兼務しています。これまでの企業経験、キャリアコンサルタント、産業カウンセラーとしての視点も生かせるよう心掛けています。

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  • 酒井 淳平

    立命館宇治中学校・高等学校 数学科教諭(高校1年生普通コース主任)

  • 高橋 朋子

    近畿大学 語学教育センター 准教授

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