2018.02.16
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卒業に向けて

卒業式まで学校に来る日は、数えるほどしかありません。
卒業に向けていかに学級や学年を盛り上げていくか、について書かせていただきました。

兵庫県公立小学校勤務 松井 恵子

プロジェクトG

卒業間近の3学期、小学校生活を振り返り、成長を認め合うためのプロジェクトを発動。
名付けてプロジェクトG。卒業を表すgraduationの頭文字をとって、プロジェクトGです。
卒業式間近にクラスや学年全体で、成長や思い出、感謝の心を再確認する行事を設定し、卒業への気持ちの高まりにつなげます。思い出を劇にして、最後の参観日に発表したこともありました。

さらに、思い出を劇にするだけではなく、クラスならではの出来事や流行語、キャラクターを「蓮池(学校名)アカデミー賞」として、劇の入れ替わりの幕間に発表しました。
その内容は、予めクラスにアンケートをとり決定しておきます。この時にアンケートした内容は、
①クラスや学年で流行した言葉(わかれば流行らせた人も)、②思い出に残るハプニング、③「ボケ」のうまい人、④「つっこみ」のうまい人、⑤天才的にそうじする人、⑥ほのぼのさせてくれる人、⑦歴女、⑧歴男などです。③④は関西ならでは、ですね。
そして、担任についてもアンケートを採り、アカデミー賞を子ども達が考えました。私は、元気、情熱がトレードマークなようで、「アントニオ猪木賞」でした。この時は、学年で発表会を行いましたので、優しい若い男の先生には、「韓流スター・ヨン様賞」、数年持ち上がりで担任をしてもらったベテランの女性の先生には、愛をいっぱいもらったので「愛は地球を救うで賞」など、アンケートをもとに考えました。このようなプロジェクトを行うと、学年や学級の一体感が高まり、卒業への高まりにつながります。卒業式の卒業業現でも思い出を振り返りますが、もっとフランクに、自分たちのアイデアを満載にして振り返ることで、輝いた思い出を増やし、卒業への高まりにつなげるのです。

卒業に向けての学級会

卒業に向けて、学級会で話し合いの時間をとることは基本です。
今年は、子どもから「卒業に向けて考える時間をとってほしい」と、要望があり、司会も子ども達で、話し合いの時間をとりました。
卒業への思いをそれぞれ話していきましたが、その中には、価値の高い思いがたくさんあり、この1年の成長を感じました。
「卒業式だけをやるのではなくて、一生の力になるものにしないといけない」
「楽しかったことはいい思い出になる。つらかったことや悪いことは、未来の種になるから、
 それも一人一人次第・・・」

つたない表現の中にも、1年前とは確実にかわっている思いがあって、ここには書ききれないほどのドラマをもらいました。

そのようなエピソードを、子どもの中に築いていくことが、大事なのだと思います。


松井 恵子(まつい けいこ)

兵庫県公立小学校勤務


兵庫県授業改善促進のためのDVD授業において算数科の授業を担当。平成27年度兵庫県優秀教職員表彰受賞。算数実践全国発表、視聴覚教材コンクール特選受賞等、情熱で実践を積み上げる、ママさん研究主任です。

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