2017.11.22
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「ほめる」の「ほ」「め」「る」

今回は、心を育てる授業、心を育てる学級経営に必ず必要なことについてお話ししていきます。私の記事をずっと読んでくださっている方なら、何となくお分かりになるのではないでしょうか。

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさん、こんにちは。

 「心のない学力は学力ではない。」についてお話をしています。前回は、実際に授業で取組むとすれば、どうすればよいのか、具体的なネタについて話をしてしました。

 今回は、心を育てる授業、心を育てる学級経営に必ず必要なことについてお話ししていきます。私の記事をずっと読んでくださっている方なら、何となくお分かりになるのではないでしょうか。

 それは、「ほめる」ことです。

 10年以上前、ある先生が「ほめて育てるなんて、無理だよね。」とおっしゃっていました。それを聞いた私は、「本当にそうなのかな。」と疑問に思っていました。今、同じ言葉を聞いたら、きちんと反論できると思います(笑)。「褒めて育てる」が教育の基本なのです。その先生は、「叱って育てるべきだ。」とおっしゃられていました。今、覚えば「叱るのみ」だったのはないでしょうか。私は「叱る」ことには、反対していません。「叱るべきところ」では、きちんと叱る教師でありたいと思っているし、子どもたちには、松森先生は叱る時は怖いと言われています。しかし、その「叱る」ことの効果は、しっかりと普段から「ほめている」ことで発揮されるのだと思います。

 私は今でも叱る時は、緊張します。叱らなければいけない状況にしてしまった自分の力量の無さ・・・子どもたちに申し訳なく思ってしまいます。叱る直前、叱る時、そして叱った後・・・、私の脳はフル回転です。子どもたちが「叱られて損をした。」と思わないように、『叱られたけれどがんばろう。』と思えるような叱り方を瞬時に考えて、伝えるようにしています。叱った日は、普段の何倍も疲労してしまいます。

 しかし、そのように叱っていても、やはり普段からの「ほめる」貯金がないと、子どもたちの心には響きません。「しかられてしまった。」「先生、うるさいな。」という気持ちしか残らないのです。

 学級では、子どもたちの前では、「息をするよう自然に褒める」ことを信念としています。でも、これがなかなか難しいのです。授業に追われ、行事に追われ、生徒指導に追われ、会議に追われ・・・・、「ほめる」ことをいつの間にか忘れてしまっているのが現実です。そうすると、不思議と子どもたちがざわついてきます。授業でも落ち着きがなくなってくるのです。

 実際に、私もここ数週間、そのような思いをしました。そして、また反省し、意識して「ほめる」ことを繰り返していくと、不思議と落ち着きを取り戻していくのです。

 子どもたちや,学級をほめることのポイントは、次のようなことだと思っています。

1、「ほめる」ための「時間」を決める。

  私は、朝の先生のお話、3時間目の前、5時間目の前と決めています。時

 間がなければ、他の時間にしますが、1日3回はほめるようにしています。 

 時と場所、関わらず、ほめたい所を見つけたらメモをするようにしています。

 2、「ほ」「め」「る」

  「ほ」・・ホットなうちに「ほめる」

      時間がたってほめても意味がありません。何をほめられているの

      かを忘れてしまいます。すぐにほめたいものです。遅くとも、次 

      の日の朝までにはほめたいですね。賞味期限は24時間といった

      ところです。

  「め」・・メンバー全員(クラスの子全員)をいい気持ちにさせる。

       ほめられる対象が、1人の場合、2人の場合、グループの場合、

       クラス全体の場合・・いろいろあると思います。ほめているお

       話の最後には、例え個人をほめていたとしても、クラスやその

       場にいる全員がほめられている雰囲気にしたいものです。例え

       ば「○○君がそういうことができたのは、クラスのみんなの雰

       囲気が良いからだよ。」というように。すると、子どもたちは、

       ほめられる時間が楽しみになるのです。

  「る」・・ルンルン気分で、最後まで。

       ほめる時は最後まで「ほめきってしまう」のです。よく途中で

       「でも、ここができていたらなあ」と話をする先生がいますが、

       その時点で子ども達のシャッターが降ります。そんなことは、

       次の機会でいいのです。「改善点の指導」も「時期」を考えるこ

       とが必要です。ほめる時は、とにかく、笑顔で最後までほめき

       りましょう。

参考にしてくだされば、ありがたいです。

それでは。

 

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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