2017.04.14
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授業で子どもたちと仲良くなる

授業論の続きです。私が大切にしていることの1つに「授業で子どもたちと仲良くなる」があります。この考えを意識するだけで、気持ちが楽になるのです。

大阪府公立小学校教諭 松森 靖行

 みなさん、こんにちは。

 前回は、「始業式から授業を」という話をしました。

 始業式は終わってしまったと思いますので、今回から具体的な授業の進め方について話をしたいと思います。

 学校生活の大半は授業です。小学校の担任が一年間、子どもたちの前でする授業は約1,000時間を越えます。よく、「授業が大切か。学級経営が大切か。」という議論を聞きますが、議論するだけ無意味です。「授業が大切」に決まっています。正確に言えば、「授業をしながら、学級経営と生徒指導を行う。」ということになります。(もちろん、中学校や高等学校では、少し違ってくるとは思いますが。)

 「授業」に命をかけ(大袈裟かな?)、子どもたちに最高の授業を提供することが私達小学校教員の仕事です。「授業」を核にして、「学級経営」と「生徒指導」がきちんと機能する「学習集団」にしていくのです。「学習集団」にしていくために、世の中にはいろいろな教育理論や実践が出回っています。最近では、教育実践書が多すぎて、「一体どれが・・・」というのが私の正直な感想です。しかし、「どれも正しい」のです。「どれも正しい」からこそ、自分で「自分の力量」と「子どもたちの実態」を考えて理論や実践を選んでいくのです。

 そんなたくさんある理論や実践の中でも、私がずっと大切にしている考えがあります。それは、「授業で子どもたちと仲良くなる。」ということです。兵庫県の俵原正仁先生から教えていただき、今でも私の心にずっと残っています。

 学校生活で、一番長い時間である授業。それを使って、きちんと授業をしながら、子どもたちと教師の関係をより良いものにしていくのです。関係がよりよくなると、「学級経営」や「生徒指導」も、うまく機能するようになります。

 では、「授業で子どもたちと仲良くなる。」とは具体的にどういうことなのでしょうか?まず1つは、「教師の人柄を伝える」ことです。発表のさせ方、忘れ物の対応、子どもたちが失敗した時の対応・・・などなど、先生によって、それぞれ個性が出るところです。「厳しい」ことは悪くないことだと思います。ただし、その「厳しさ」が子どもたちにどう映っているかは、よく考えないといけません。ただ単に「厳しい」だけでは、子どもたちにとっては、「単なる怖い先生」にしか思えません。

 どうして、厳しくするのか・・それを伝えることが大切なのです。「○○先生は、〜については厳しい。でも大切なことだよね。」と子どもたちが思ってくれると、一気に子どもたちと教師の関係は良くなります。「厳しい」とは反対に「優しい」先生も要注意です。「優しいだけ」になると、一気に信頼を失います。子どもたちは、「優しいだけ」の先生も望んでいないのです。悪いところは悪いときちんと注意をしてほしいと願っています。「○○先生は、優しいけれど、〜については許してくれないな・・。」と子どもたちに思ってほしいものです。

 つまり、「厳しく」も「優しく」も授業での子どもたちの対応を通じて、教師の考えが子ども達に伝わり、授業を重ねて行くにつれて、その「優しさ」や「厳しさ」が教師の「人柄」として子どもたちに伝わっていくのです。どのような「人柄」の教師が子どもたちや保護者の方に好まれるか・・・・、もうお分かりですね。教育は「人」対「人」です。「先生の言う事なら何でも聞け!」「担任を選ぶことができないのだから仕方ないだろう!」という考えを、未だに聞きますが、それは古い考えなのです。次回は、2つ目について話をしていきます。

 それでは。

 

松森 靖行(まつもり やすゆき)

大阪府公立小学校教諭
休日には全国の教員セミナーに講師・受講者として参加、仲間と切磋琢磨しています。2014年度は大阪府の教員となり、若手教員研修を担当。若手の皆さんと一緒に学び直しをしています。

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