さあ、まとめの学年末ですね
学年末まで数ヶ月。担任として子どもの成長が見えてうれしかったり、残りの日々を充実させようと気合いを入れたりしている方も多いのではないでしょうか。胸に落ちるほめ方、この時期に気をつけておきたいことなどを話題にしてみました。
兵庫県公立小学校勤務 松井 恵子
3月の学年修了まで、3ヶ月。まとめの学期となりました。
教師の誰もが、学級としての成長や子ども達個人個人の成長を感じ、この学年末を充実したものにしようと思っていることでしょう。
2学期の終わりからぐっと見えてくる子ども達の変容に、感動することも多々あるこの時期。我が愛する1年生の成長とこれから大切にしたいことを今回は書きたいと思います。
褒め言葉にも、笑いと本音を。
2学期の終業式。朝休みには体育館シューズに履き替えたり、体育館に移動するために背の順に並んだりしないといけません。毎月ある児童朝会では、そのような指示を黒板に書いて、準備を促していました。2学期の終業式の日、その指示を黒板に書きませんでした。
朝、始業15分前に教室についた私は、びっくり。
すでに、殆どの子がいつものように教室の後ろに並んでいます。まだ、並んでいない子は、行動に時間のかかる子たちで、でも一生懸命準備をしています。その傍らに、手助けしている子。
私が「他のクラスの先生が来てくれて、言ってくれたの?」と聞くと、ちがうとのこと。
「どうやって並んだの?」と聞くと、
3人の女の子たちが、みんなに呼びかけたとのこと。
ここで、リードした3人の女子だけを褒めてはいけません。リードした3人も偉かった。でも、その言葉をよいと同調し、ついていった集団も立派です。
学級が荒れていると、正しい言葉が全体に浸透しません。幼い集団も然りです。
1年生なのに、よいと思うことを発信した子がいたことも素晴らしい。そして、それについていく集団であることも素晴らしい。それは、学級の健康状態と成長を表します。
教師がそこを見取らないと。
では、どうやって褒めますか?
私はこういいました。
「6年生みたい!すごい。もう卒業しようか?(笑)あ、この前入学したとこやったね。ごめんごめん。まだやね。笑」
子どもたちは、うれしそうな笑顔で、「そうやで。先生、ぼくら入ったとこやで。」と言ってました。
ちょっとの笑いを入れて褒めてあげる。本音を入れる。そのような言葉は子どもに届くのです。
今回は、リーダーを育てることと、それについていく集団を育てることが大事であるという価値を、子どもに意識させたかったので、終業式が終わってから、教室でもう一度、何がすばらしいかを説明しました。
リードしてくれる子がいるありがたさ。言ってくれる子にありがとうだね、と。
リードした子達には、ついてきてくれるありがたさ。よいと思うことを行動したとき、みんながわかってくれることは、うれしいしありがたいことだねと。
両方が大事で、それができているみんなは素晴らしい、これからも、2年生になってからも、大切にしてね、と言いました。
リーダーばかりを褒めてはいけません。双方が大事なのです。
マザーテレサの心で
3学期は、成長もよく見えます。担任としてうれしいことや「ここまでやってきてよかった」と感じることも多々あることでしょう。
この感覚に注意です。
特に6年生の担任ともなると、卒業までの残り少ない日々を充実させて立派に中学校に送り出したいと思うものです。
ただし、こんな時期にこんなことをするのか、というような状況が起こる事があります。
特に2月。時に3月。
そこで大事なのは、担任として自分が見てきたその子の良さまでかき消さないこと、クラスの成長まで、かき消さないことです。
悪いことをしてしまったことも事実ですが、これまでの成長も事実です。
クラスとしての成長も事実であり、誠実な子たちが心を痛めながら教師の一挙手一投足を感じています。
担任が一面的な見方になってはいけません。
そんな時は、原点回帰。基本にもどりましょう。
一人ひとりとつながる。
そして、「許す」
「こんな時期にこんなことがおこるなんて」と思うことは、一生懸命の裏返しなのですから、そう思うことは当たり前です。でも、もしかしたら、ちょっぴりの教師の傲慢があるかもしれません。
あなたのできることをするしかないのです。
許しましょう、愛しましょう。
情熱と冷静。
この2つのバランスを大切に、最後まで子ども達を育て、次の学年に飛び立たせようと思います。
松井 恵子(まつい けいこ)
兵庫県公立小学校勤務
兵庫県授業改善促進のためのDVD授業において算数科の授業を担当。平成27年度兵庫県優秀教職員表彰受賞。算数実践全国発表、視聴覚教材コンクール特選受賞等、情熱で実践を積み上げる、ママさん研究主任です。
同じテーマの執筆者
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)