学校・地域・家庭連携で、食のあり方を考える 新座市立東野小学校・第二中学校
ファーストフードやコンビニ弁当を常食したり、無理なダイエットや偏食など、現代人の食生活が荒れている。こうした生活は、成長期にある子どもたちにとって、身体の発達の妨げになるばかりでなく、気力を損ない心の豊かさをも蝕んでいく。子どもたちがもっと食について関心を持ち、身体や心のためによい食のあり方とは何か自ら考える力を養うために、「食」をテーマに研究活動を行う2校を取材した。
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新座市は、埼玉県の南西部に位置し、中心地から東京都内まで電車でわずか20分ほどの距離であるにもかかわらず、武蔵野の面影を残す数少ない都市。ここ数年マンションや新築住宅が急増しているものの、まだまだ雑木林や畑の豊かな緑が広がっている。 取材した11月26日は、2年間の成果を発表する公開研究発表会の日。保護者、新座市教育委員会の職員の方々のほか、山形県や新潟県など遠方からも、総勢500人を超える見学者がつめかけた。 東野小学校の谷俊和校長は語る。 家庭との連携では、親子クッキングコンテスト(特派員レポート参照)、地域との連携では、地域のお年寄りによる、新座市の伝統料理手打ちうどん作りの講習会などが行われた。この手打ちうどん作りで使われた小麦は、学校の教育農園で子どもたちが栽培し、製粉した小麦である。
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小林カツ代さん |
■食を中心にした子育てに間違いはなかった 午前中は、授業や、子どもたちの発表を見学させていただき、さて、午後の部。市長、教育長、ならびに各研究指定校からのプレゼンテーションの後、料理研究家の小林カツ代さんを招いての講演会が開催された。 開口一番、 と小林さんから激励の言葉。つづいて とお褒めの言葉も。 「食べることは、生きていく上で一番大切なこと。我が家では、食を中心に据えた子育てをしてきました。自分の手で自分が食べるものを作れる、男でも女でも、身の回りのことが自分でできる。そういう自立した人間に育てるのが、家庭の役目」 と小林さん。一女一男を、小さいころから料理も裁縫も自分でできるように育ててきたという。 と。この息子さん、実は、最近テレビでも活躍中の料理家、ケンタロウさん。親が勧めたわけでもないのに、と小林さん。きっと、しっかり親の背中を見て育ったのだろう。 最後に、学校での教育について、貴重なご助言もいただいた。 (取材・構成/学びの場.com 高篠栄子) |
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