学校図書館を活用した調べる学習(vol.1) どう情報を読み取りまとめるか、児童・教員共に学ぶ―東京都荒川区教育委員会 学校図書館支援室・藤田利江 主任学校図書館指導員―
学校図書館の活用がこれまで以上に高まりそうだ。新学習指導要領では、知識・技能の「習得」はもとより「活用」や「探究」の学習活動をバランスよく実施することが求められている。そのためにも、学校図書館に対する期待はますます大きい。学校図書館の充実と活用支援に力を入れている東京都荒川区教育委員会 学校図書館支援室の主任学校図書館指導員、藤田利江先生に取材した。
ワークシートを効果的に活用した調べ方の学習学校・学年・教科: 荒川区立第三峡田(はけた)小学校 4年生総合的な学習の時間(児童26名)
単元: チャレンジ調べる学習(全2時間連続) 本時の学習: 調べる学習の進め方を知り、調べる学習にチャレンジしよう。 ねらい: (1)調べる学習の進め方を理解させる。(2)「そのままカード」や「まとめカード」に適切な内容を書かせる。 指導者: 藤田利江(荒川区教育委員会学校図書館支援室主任学校図書館指導員)、頓所和代(学級担任)ほか計5人 使用教材・教具: パソコン、プロジェクター、ホワイトボード、ワークシート(4種類)、図書資料(コピー)、画用紙、サインペン、色鉛筆、はさみ、のり、定規 |
読書欲をそそる図書館で7つの「ミッション」「学校図書館へ行こう」「みんなのおすすめ」「教科書に出てくる本」――第三峡田小学校の「学校図書館エリア」は、カラフルな張り紙や展示で雰囲気いっぱい。居るだけで本が読みたくなってくる。週1回の朝の開放日(曜日により学年指定)には、多くの子が登校すると教室ではなく図書館に直行し、時間ギリギリまで本をむさぼるように読む。 8時45分、1校時目の始まり。4年生が担任の先生に引率されてやって来る。藤田先生の、2時間続きの授業の始まりだ。藤田先生は自己紹介をしながら、 |
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ワークシートに記入しながら方法を身につけるまず、藤田先生のパワーポイントによる説明を聞きながら、「アリ」を例にみんなで疑問を考えてみる。 「解決方法は?」 ミッション4までの練習が終わると、いよいよ本番。砂糖、カタツムリ、太陽など6つのテーマから調べたいものを選ぶ。練習同様、資料はコピーが用意されているが、そこに書かれた出典名はしっかりチェックして記入する。カードがなかなか埋まらない子も少なくないので、各班についた先生が個別に指導していく。 「思考・判断・表現」を1枚の紙にミッション5からは、まとめ方の技法に入る。まず、「ぎゅうにゅうのおいしいひみつ」「生きものの出す光ってある?」「雨雲が教えてくれたこと」など、調べたテーマを自分なりのキャッチーな文章で表現する。 「本を読んだだけでもわかることはわかるけど、(自分でまとめると)達成感がある」 |
学校司書は「情報センター」の役割を担い、
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