2005.02.08
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驚いた!これってホントに学校?

アメリカ・ミシガン州在住の椰子ノ木やほいさんからアメリカの学校で驚かされたことについての投稿です。

我が家には子どもが四人もいるおかけで、アメリカの教育現場は小学校から大学まで見渡すことができる。アメリカ生活四年目を迎え、子どもたちはすっかりアメリカの学校生活に順応しているが、日本の感覚を持ったまま母親をしている私は未だにこちらの学校には驚かされることが多い。
小学校の教室に飾られてる 先生のM&M's コレクション

小学校の教室に飾られてる 先生のM&M's コレクション

末息子が通うことになった小学校の教室に足を踏み入れた時だった。学校の教室だと言うのに、棚にはM&M'sグッズがところ狭しと並んでいてびっくりした。息子が日本人だと知って、「コニチハ」と片言の日本語で出迎えてくれたやさしい女の先生はM&M'sのコレクターだったのだ。唖然として棚を見回す私に「新種のグッズを見つけるとプレゼントしてくれる子もいるのよ」と先生は笑った。この先生のクラスに入る子どもたちは毎日M&M'sに囲まれて勉強しているわけだ。
中学のとある社会科の先生はエルビスプレスリーの大ファン。教室じゅうにエルビスのポスターが貼ってある。子どもたちはいつもこのエルビスに見つめられて勉強しているのだ。ドアの横には等身大のエルビス人形までいた。

中学のとある社会科の先生はエルビスプレスリーの大ファン。教室じゅうにエルビスのポスターが貼ってある。子どもたちはいつもこのエルビスに見つめられて勉強しているのだ。ドアの横には等身大のエルビス人形までいた。

のっけから面くらったが、他の教室を覗いてもっと驚いた。M&M'sなんて序の口だった。教室のど真ん中にプールテーブル(ビリヤード)を置いてしまっている先生はいるし、「私は机がきらいなんです」と言って教室の机を全部取っ払ってイスとソファしか置いていない教室もあった。思わずその先生に、「子どもたちはどうやって勉強するんですか?」と質問したら、「勉強なんか膝でも床でもできますよ。机があるとかえって眠くなったりするものです。」とのこと。「字を書く時の姿勢はどうなの?」とつい突っ込みを入れたくもなるが、そんなことはお構いなし。子どもたちは思い思いのスタイルで勉強していた。整然と机が並び整理整頓が行き届いているのが正しい教室だと思っている日本人の私には信じ固い光景だった。

"wacky hair day"に おかしなヘアースタイルで 登校する子どもたち

アメリカの教育は子どもたちの個性を尊重することで知られているが、こうした教室を目の当たりにすると、先生方の個性もまた子どもたちの学校生活を楽しくするための教室作りやクラス経営にしっかり生かされていることを実感する。

学校生活を楽しくするため、学校をあげての行事もある。ある日小学校の先生が「明日はwacky hair day(気違いじみた髪の日)なので皆があっと驚くようなヘアースタイルで学校に来ましょう」とおっしゃった。参加するもしないも子どもたちの自由だが、この日は突拍子もないヘアースタイルで学校に行ってもいいのだ。イガイガ、チリヂリ、トキトキ、ツンツンそして各種カラー染め…など、子どもたちはあっと驚くような髪形で登校し、一日じゅう皆で笑ったり笑われたりして過ごすのだ。「いったい何のために?」と深く考えてしまうのは日本人の悪い癖。理由なんてない。「楽しいから」ただそれだけだ。

ちなみにこうした、「何のために?!」と聞き返したくなるような腑に落ちない「日」はハイスクールにもある。

ゴールドの日 金色の服を着ていく日
ツインデー 友達と双子のようにおそろいの格好をして行く日
パジャマデー 学校にパジャマで登校する日
スーパーヒーローデー アメリカンスーパーヒーローの格好をする日
アップサイドダウンデー 逆さまの日
パジャマを着て大きなクマのぬいぐるみを抱え、足元はアニマルスリッパ、そして肩から毛布…。こんな格好で登校、そして一日じゅうこれで授業を受けるって信じられる?

パジャマを着て大きなクマのぬいぐるみを抱え、足元はアニマルスリッパ、そして肩から毛布…。こんな格好で登校、そして一日じゅうこれで授業を受けるって信じられる?

ざっとこんなところが、今までにあった変な「日」だ。スーパーヒーローデーには、スーパーマンや、スパイダーマン、バットマンなどの格好をした生徒たちが校内をウロウロしている。アップサイドダウンデーにはパンツをズボンの上にはいてしまったり、Tシャツの上にブラジャーをしたりと、いろいろな逆さまルックを実行する。パジャマデーにはパジャマで登校するだけでなく、ヘアースタイルがわざとボサボサだったり、ヘアカーラーを巻いたままだったりと彼らのアイデアには恐れ入る。とにかくワルノリ絶好調のお年ごろなのだ。

もちろんこうした変な日への参加は強制されるわけではなく、参加したい人だけが参加すれば良い。思いっきり趣向をこらしてノッてしまう生徒もいれば、見ているだけの恥ずかしがりやさんもいる。「アホくさ!」とシラケモードの生徒もいる。生徒に負けじとワルノリしておかしな格好で授業しちゃう先生もいるのはご愛嬌だ。学校は勉強するところ。だけど、学校生活を楽しくするためにはこんなおふざけも有りなのがアメリカの学校なのだ。

…がしかし、しっかり校則に縛られて日本の学校に通った日本人母の私は「これってほんとに学校?!」と叫ばずにはいられない。これらの出来事がフツウに感じられるにはまだまだ時間がかかりそうだ。

関連情報
記事協力:海外書き人クラブ  
http://gogo.chips.jp/kakibito/

海外書き人クラブお世話係 柳沢有紀夫さん の本もご覧ください!
 『オーストラリアの小学校に子どもたちが飛び込んだ.

アメリカ・ミシガン州在住:椰子ノ木やほい
地図画像著作権:白い地図工房&学びの場.com

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