2004.07.13

スペインの5月

今回も、スペインからの情報です！　マドリッド日本人学校の、ペンネーム　シエンシアさんからご投稿いただきました

■ 5月はアマポーラとポプラの季節

アマポーラ

この季節に特徴的な植物はなんといってもアマポーラでしょう。街道沿いに鮮やかすぎるほど真っ赤な花をつけます。ケシの仲間で、形は日本でよく見かけるポピーとよく似ています。近寄ると、はかなく感じる花弁はとても薄く、茎の吸水力が弱いので、摘んでもすぐにしおれてしまいます。

綿毛の飛ぶ校庭

また、ポプラの綿毛も「ああこの季節になったな」と感じさせる現象です。小雪が舞うように綿毛が空中を飛び交い、息をするのもためらうほどです。木の下はまさに雪が積もっているかのように白くなります。このポプラの花粉にアレルギーを感じる人には、辛い日々です。マドリッド周辺には乾燥に強い松などの針葉樹がたくさん植えられていて、それぞれがすごい量の花粉を飛ばします。以前は少なかったアレルギー患者が最近増えてきたという噂も聞きます。

アマポーラアップ
ポプラの綿毛
木の下の雪のようなようす

■上旬には聖イシドロ祭

また、スペインにはたくさんのお祭りがありますが、マドリッドで有名なお祭りは５月上旬の聖イシドロ祭でしょう。マジョール広場をはじめ、あちこちで様々なイベントが行われます。街を散歩すれば写真のような服装をした人たちに出会います。伝統的なお祭りの服装で、お年寄りから子どもまで男性はハンチング帽をかぶり短い上着、女性は白いネッカチーフとバラを飾り、ショールをまとった姿で街を練り歩きます。

聖イシドロ教会
祭りの大人たち
祭りの子どもたち

一緒にお祭りを楽しみ、バーでお酒を飲んで楽しみます。また闘牛も開催されます。このお祭りで行われる闘牛に出場することは、闘牛士にとってたいへん名誉なことです。ですから闘牛士もぎりぎりの所まで牛を引きつけた迫力ある闘牛を行います。そのため逆に牛にはねとばされてしまうような場面にも出くわします。

■ スペインの空を泳ぐ鯉のぼり

鯉のぼり

現地校の学生にとっては、５月は進級がかかった学年末テストのシーズンになります。点数が悪ければもちろん留年ですから、この頃はみんな必死に勉強しています。そして楽しみなバカンスシーズンを迎えるのです。

日本人学校ではこの時期に、スペインの青空の中を悠々と鯉のぼりが泳いでいる姿を見ることができます。遠い異国で泳ぐ鯉のぼりの姿は、私たちにとって格別な日本への想いを抱かせますが、通りがかりのスペインの人たちは、この鯉のぼりを興味深く見上げ、不思議そうな面持ちで過ぎていきます。なぜ「サカナの旗（はた）」をたくさん揚げるのだろう？？？と、疑問に思いながら・・・・・。

テラスの人々

マドリッドは連日今年の最高気温を更新中です。４０度を超える日が続き、灼熱の太陽といった感じです。蒸し暑くないことと、蚊がいないことはたいへんいいのですが・・・。

マドリッド日本人学校　ペンネーム：シエンシア
地図画像著作権：白い地図工房＆学びの場.com

スペインの5月

■ 5月はアマポーラとポプラの季節

■上旬には聖イシドロ祭

■ スペインの空を泳ぐ鯉のぼり

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