2016.02.11
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

学校を開放し、広く外部とつながろう!

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長 安居 長敏

今日、2月7日は日曜日。校長室でこれを書いています。

地元のネットTVが高校をテーマにした連続ドラマを制作しており、そのロケ場所に学校施設を提供している関係でサポートに来ました。打診があった時「おもしろそうだ!」とコラボを決めたのは、この私。なので、ここは自ら対応しないといけません。うれしい休日返上!です。

校長としてのスタンス

さて、この件に限らず、地域や行政、企業など外部の方々に対して、日頃から「場所と生徒はこちらが用意するので、どうぞ遠慮なく学校にお越しいただき、直接生徒たちに見せて、語って、自由にやってみてください・・・」と申しあげています。それぞれが持っておられるリソースを、プロとして生徒にぶつけてもらうことは、学校の教員にはできない「リアルな社会体験の場」です。

いま話題の教育改革において、教科の学習が目先の大学入試にフォーカスするあまり、実社会で必要とされている力の育成とかけ離れた「記憶の中に正解を詰め込む」ものなっている弊害が指摘され、「試行錯誤しながら状況に合った解を導き出す」ものに変えるべきだとの声が強くなっています。ですが、既存の教員はそういう経験に乏しいため、やろうと思ってもなかなかできません。

それなら学校や授業を広く開放し、できる人に任せたらいいじゃないか。いわば、それぞれの得意分野を役割分担するような形で、相乗効果を狙うことを考えたらどうかと思うわけです。

地域や企業もそれを望んでいる

実際、こちらからそういった打診をしたところ、多くのところが好意的に受け止め、取り組みを歓迎してくれました。なかでも、以前こちらで紹介した「SFLP」(Shigagakuen Future Leadership Program)は、まさにそれを体現した授業と言えます。

企画から環境整備、授業プログラムの構築には日本HPと立教大学BLPの関係者があたり、実際の授業が始まると大学生のクラスメンターがサポートに入るとともに、毎時間複数の授業見学者を受け入れました。また、市の企画部総合政策課、総務部まちづくり協働課はじめ、地域の事業主の方々に講師として登壇してもらい、専門的な事柄についてレクチャーしていただきました。

本校からは私以外に、専任の授業担当者を3人配置し、自分たちも学ぶつもりで進めていってほしいと伝えたうえで、失敗を恐れず(というか、そのほとんどが未経験のことばかりで、やってみるしかなかったのが正直なところですが)授業を進めていきました。 関係したメンバー全員が、いずれも「子どもたちに新しい学びのスタイルを提供したい」という部分で共感・共鳴し、手弁当で参画してできあがった授業です。

何がきっかけになるかわからない

この「SFLP」が生まれたきっかけは、全くの偶然でした。たまたまFacebookで目にした、日本HPの公式アンバサダーを選ぶコンテスト。新製品として発売されたノートPCの魅力と、それを使ってどんなことをしたいかを10分間でPRして競うプレゼン大会に参加したことが始まりです。

応募したら最終選考まで進み、一般のオーディエンスを加えた決勝プレゼンで優勝し、日本HPのK部長と出会いました。何度か話す機会を経るうちに、次世代を担う子どもたちに自社のICT機器を使った教育環境を提供したいK部長と、最先端のICT機器を道具として使ったアクティブな学びを構築したい私の思いが一致し、お互いのリソースを最大限に出し合いながら、授業の枠組みをつくることで合意しました。

加えて、中身のプログラムはHPつながりで見学に行った立教大学で出会ったBLPをベースにしたいと思っていたところ、偶然にもAdvanceの取り組みを見学する機会を得ました。その最終プレゼンで、指導しておられたT先生と出会い、自由が利くというので授業の仲間に入ってもらうことで話がまとまりました。結果、K部長とT先生、私の3人で基本的な部分を設計する授業が誕生したというわけです。

外部協力者同士のつながりも大切

今年度、外部の方々と積極的な協力体制を組みながら進めてきた「SFLP」ですが、その流れは学校のさまざまな部分で「既成概念にとらわれず、つながること」の大切さを教えてくれました。と同時に、学校と外部が一対一でつながるだけでなく、外部協力者同士がつながることで、さらに学校を含めた大きなネットワークができ、コラボ体制がつくれることを実感させてくれました。

そこで、私からも積極的なアプローチを試み、外部協力者同士がつながれる新たな場づくりに取り組み始めました。学校を含めた網の目のような協力関係、いままで学校とつながっていた相手同士を線で結び、お互いにつながるネットワークをつくることで、さらにお互いのリソースを共有できる、新しいステージを構築することを考えました。 結果、来年度から新たな取り組みを始動させる準備ができ、数日後にkickoffを迎えます。

さて、どんな展開が生まれるか・・・

またレポートしますので、お楽しみに!

安居 長敏(やすい ながとし)

滋賀学園中学高等学校 校長・学校法人滋賀学園 理事・法人本部事務局 総合企画部長
私立高校で20年間教員を務めた後、コミュニティFMを2局設立、同時にパソコンサポート事業を起業。再び学校現場に戻り、21世紀型教育のモデルとなる実践をダイナミックに推進中。

同じテーマの執筆者
  • 樋口 万太郎

    京都教育大学付属桃山小学校

  • 大谷 雅昭

    群馬県藤岡市立鬼石小学校 教諭

  • 川村幸久

    大阪市立堀江小学校 主幹教諭
    (大阪教育大学大学院 教育学研究科 保健体育 修士課程 2年)

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop