5月の第一週はTeachers Appreciation Week! 教師感謝週間でした!
アメリカの学校には教師感謝週間があります。私も毎年生徒や保護者から多くのギフトやカードをもらいます。そして今年のその週はナント!
毎日いつもより1時間早く帰れました(校長先生が校内アナウンスで毎日帰れコール、教師を学校から追い出しました!)。
ユーモアと感謝されることに感謝した一週間、今回はその一週間の詳細と歴史的背景をお話しします。
在沖米軍基地内 公立アメリカンスクール 日本語日本文化教師 下條 綾乃
教師感謝週間とは?
教師感謝週間とは、学校、生徒、保護者などが一体となって、教師にふさわしい感謝の気持ちを表す週間です!
1950年代に創設された教師感謝週間は、生徒や保護者が日頃の感謝を表し、教師が他者から尊敬の気持ちを感じられるように1週間設定されました。
多くの生徒や保護者が教師のためにパーティーやお祝いをしたり、プレゼントを用意したりします。
頑張る教師へのご褒美として休みを与える学校もあります。
いずれにせよ、教師感謝週間は、子ども達やその保護者が教師を大切に思い感謝できる一週間となります。
教師感謝週間は通常5月の第一週を指しますが、今年は5月6日から5月10日(2024年)の一週間となりました。
教師感謝週間の歴史
教師という職業は、私たちが学校と呼ぶようになる何千年も前から存在していました。
哲学者、作家、科学者たちはみな教師であり、それらの方々は理論や文章を創作し、志を同じくする人たちとの会合で教えあいました。
教えることは、おそらく世界で最も古くから知られている職業であり、王や領主に匹敵します。
中国の哲学者である孔子は、紀元前561年、歴史上最初の個人教師として知られています。
またアゴラス(世界や人生、人間が身の回りのあらゆるものに見出す価値について議論する哲学者や生徒の集まり)や子どもたちの教育に価値を置いていたギリシャ人がもしかしたら最古の教師であるかもしれません。
1600年代にはピルグリム(巡礼者)も同じように教育を重視していました。
19世紀になると、世の政治家は政治秩序のためには教育が必要だと考えるようになり、初等教育から大学教育までが広く公的に行われるようになりました。
教師感謝週間の起源
アメリカでの教師感謝週間の起源はやや曖昧ですが、1944年にアーカンソー州の学校教師マティー・ホワイト・ウッドリッジが、教師に感謝する日の必要性を政治家や教育関係者に手紙で訴えたのが始まりであるようです。
そして1953年、エレノア・ルーズベルトがこの週を教師感謝週間として採決するよう議員を説得することに成功しました。
全米教育協会(NEA)とカンザス州およびインディアナ州の加盟団体は、1980年3月7日に「全国教師の日」を制定するよう再び議会に働きかけ、1985年に議会が「教師の日」を5月の第1週に制定するに至りました。
以来、教師感謝週間は、この1週間の行事を主導するNEAによって「教師を称え、彼らが私たちの生活にもたらす永続的な貢献を認識する日」と説明されています。
NEAは毎年、様々な方法で教師が周りから感謝の気持ちを感じられるよう支援しています。
教師感謝週間の過ごし方
その1 先生への贈り物
全国PTA連合会(National PTA)のような多くの団体が、先生に贈るプレゼントの提案や、印刷できる楽しいお礼状やチラシを提供しています。その他、ギフトカード、寄付、焼き菓子、教室のドアや教師ラウンジのデコレーション、教室でのボランティア活動、公式ハッシュタグ「#ThankATeacher」「#Teachersappreciationweek」等の使用など、先生の働きに敬意を表する素晴らしい活動をしています。
その2 昔の先生に連絡を取る
私たちは皆、過去にお世話になった昔の先生を懐かしく思い出しているものです。そして、その先生も生徒のことを覚えていて、彼らの近況を知りたがっていると思います。恩師がまだあなたの出身校で教えているかどうか確認し、訪問したり、電話をかけたり、あるいはSNSに追加して近況を報告したり。人生に与えた影響への感謝を伝える絶好のチャンスです。
その3 教師に寄付する!
多くの団体が、学用品や生活費で教師を支援することを使命としています。Donors Choose、Fund for Teachers、National Education Association Foundationなど、寄付を受け付ける団体もあります。その他、芸術や数学、科学など、特定の教科に資金を提供することもできます。
下條 綾乃(しもじょう あやの)
在沖米軍基地内 公立アメリカンスクール 日本語日本文化教師
日本語学校や領事館等で日本語を教えた後、米軍基地内の公立アメリカンスクールで日本語日本文化を教えて20年ほどになります。何年経っても毎日驚きと気づきがあり、それらの一部を皆さんと少しでも多くシェアできたら嬉しいです。外国の子供達に自分の話す言葉や習慣、文化を教えることの楽しさ、難しさ、面白さを呟いていきます。
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