「低学年だから...」より「低学年でも!」
こんにちは、引き続き「教育つれづれ日誌」を書かせていただくことになりました。
五條晶です。今年も2年生の担任となりました。
今回は新学期スタートで思うことを書いていきます。
沖縄県宮古島市立東小学校 教諭 五條 晶
新学期の準備
「新学期の準備」という言葉だけで重く感じることはありませんか?
「あれをしないと・・・」
「あ、あれもまだやってなかった」と忙しいのが新学期準備かと思います。
そんな準備の中で、こんな言葉が聞こえます。
「低学年だから、ロッカーに名前を張ってあげないと・・・」
「低学年だから、ここは先生がやってあげないと・・・」
「低学年だから・・・」
たしかに、低学年だから先生の配慮がいる場面はあります。
でも、全てをやってあげる必要はないと思います。
今年も2年生の担任となりましたが、去年とは変えた事がいくつかあります。
まずはロッカーや靴箱の名前は張らず、番号のみにしました。
名前がなくても、子どもたちは自分の番号を確認してしっかり自分のランドセルを自分の番号のロッカーに入れることができます。
また、初日から給食と掃除がありました。
ここでも、最初から全てを教えるのではなく、「去年はどうやってましたか?」と聞くことを大事にしています。
すると、掃除であれば「窓側から一列になってほうきで掃いていたよ」と2年生でも自分の言葉で伝えることができます。
後は「じゃあ、今日はそうやってみようか」と見守っていくだけです。
その中で、気になるところがあれば「今日やってみてどうだった?」と振り返りの時間を入れて、一緒に修正していきます。
低学年だから最初から全て先生が決めないといけないことはほとんどなく、クラスのみんなの様子を見たり、一緒に話しながら決めていくルールや方法が一番しっくりクラスに馴染むと思っています。
なので、「低学年だから…」じゃなくて、「低学年でもできる!」というマインドを大事にしています。
2年生が、言われて嬉しい言葉ってなんだろう?
2年生という、1年間を学校で過ごした子たちが言われて嬉しい言葉ってなんだろうと考えます。
2年生だけど「これはこうやります」と言われる事に「もう僕たちは分かってるよ」と思う子もいるのかもしれません。
1年生の時にやってもらって嬉しかったことが、2年生になって嬉しいとは限りません。
自分でやりきることを見守ってほしい子もいます。
大人でも、1年目の仕事は様々なことを人から教えてもらって、来年はこうしようと考えますよね。
そんな1年間を終えた2年目に、「まだまだ2年目だから」と全てを教えられたら少し嫌ではありませんか?
子どもも同じで「1年間よく頑張ったね!今年はその1年間で学んだことをもとに自分から動けることが増えるといいね」くらいの言葉がいいのではないかと思います。
また2年生は入学式の参加であったり、生活科で1年生と触れ合ったりと、去年の自分を振り返る機会がたくさんあります。
こうした機会にメタ認知ができるよう写真などを残して環境を工夫していけるとより子どもたちの内面的な成長に繋がると思います。
「先生」になると、ついつい「やってあげたい精神」が働いて「これはここまでやってあげないと」というマインドになることがありますが、それを少し自分だったら嬉しいかな?嫌かな?と考えていくことも大事かなと思います。
低学年でもできることはたくさんあるはずです。
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