子どものふとした発言から・・・
ある日の放課後・・・
帰りの挨拶をした後、教室をそうじしてくれている子とこんなやりとりがありました。
Aさん「先生、帰りながらごみ拾いしたいのですがゴミ袋をください!」
僕「どこをそうじするの?」
Aさん「えーっと、帰り道にある畑です」
僕「畑にゴミが落ちてるのですか?」
Aさん「ペットボトルとか空き缶とかたくさん落ちてます!だから何人かで行きたいです」
僕「分かった。ただ勝手に畑には入れないから許可取ってから一緒に行こうね!」
と、Aさんとごみ拾いに行く約束をしました。
その日の帰りにどのくらいゴミが落ちてるのか気になって、見に行くと、本当にびっくりするくらいのたくさんのゴミが落ちていました。5人とかでは30分かけても拾いきれないくらいでした。
この畑は学校の道路を挟んで、向かい側にある大きな畑で、風に吹かれてゴミが飛んでくるようです。
また小学生だけでなくいろいろな人がよく通る道で、ポイ捨てされているのか、道路側に多くのゴミが集中していました。
それでも、勝手にはゴミ拾いに行けないので、まずは畑の持ち主や管理職の許可を取るまで待機となりました。
次の日、子どもたちにこの畑の話をしました。
僕「昨日、Aさんから学校の近くの畑に、ゴミ拾いに行きたいという話がありました。その畑にどのくらいのゴミが落ちているか知っていますか?」
子どもたち「その畑よく通るから知ってる!」「たしかにゴミがいっぱい落ちているのを見たことある!」「私も行きたい!僕も行きたい!」
ということで、みんなで行くことになりました。
また、びっくりしたのはこの畑は、クラスの子の祖父母の畑だったそうで、すぐ電話して許可を取ることができました。
この子のおうちの人の話では、風などでゴミが多く飛んできて、困っているとのことでした。
何はともあれ、おうちの人と管理職の許可も取りいよいよ畑のそうじに行けることになりました。
こうして、クラスの子のふとした気づきから、クラスの子の畑をみんなできれいにしに行くことになったのです。
クリーン作戦決行!
いよいよ、畑のクリーン作戦決行の日となりました。
当日、家から軍手やゴミ袋まで持ってくる子もいてやる気にびっくりでした。
まずは教室で安全指導。今回は、畑のおうちの子がみんなにやってくれました。
畑のおうちの子「みなさん。今日は畑を掃除してくれることになってうれしいです。注意することがあるので聞いてください。まず1つ目は、畑では走らないでください。石が転がっていることもあるので、つまずいてケガするからです。2つ目はみんなバラバラにゴミ拾いをしてください。集まるとその場の土が踏み固まって、土が固くなってしまうからです。3つ目は・・・」と、ちゃんと注意することと理由をふまえて話してくれました。
2年生でここまでやってくれるのでとてもありがたいです。
実際に畑に出ると子どもたちからこんな声も
「家の近くなのに、こんなゴミが落ちているなんて知らなかった・・・」
「なんでこんなにゴミが落ちているんだろう・・・」
「どうして、割れた瓶みたいな危ないゴミが畑にあるんだろう?」
たしかにそうです。
実際僕自身も、学校のすぐ近くなのに、こんなゴミが落ちているなんて知りませんでした。
20分ほどゴミ拾いしただけで、なんとゴミ袋5個分もゴミが集まりました。
びっくりです!
終わった後は、畑のおうちの子の祖母からお菓子と飲み物をもらい、子どもも大喜びでした。
ゴミ拾いを終えて
ゴミ拾いを終えて、子どもからは
「学校の近くの場所にゴミが落ちていることが気になり始めた・・・」
「自分の住むところをもっときれいにしたいと思った」
「ゴミはちゃんとゴミ箱に捨てた方がいいと思った」
などそれぞれ考えることがあったようでした。
また、最初に発言してくれたAさんは「気になったことを、ちゃんと伝えてよかった!」と言っていました。
僕としても、クラスの子のよい思いは大切にしたいですし、みんなで実現出来たら嬉しいです。
僕自身、車で登校中に畑を見ると「あの畑はきれいかなあ」と思うようになりました。
僕の意識を変えてくれた子どもに、僕自身も感謝したいです。
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)