2022.11.25
  • twitter
  • facebook
  • はてなブックマーク
  • 印刷

楽しくかけ算練習!

かけ算は2年生で習いますが、これが身についてるのとついていないのでは、これからの学習に大きな差が出るものです。かと言って、徹底してトレーニングだけでなく、時には楽しく身につけさせたいものですよね!
そんなときのかけ算ゲームを今日は紹介します。

沖縄県宮古島市立東小学校 教諭 五條 晶

ノートにびっしり!?

かけ算ゲームをしたノート

いよいよ、2年生の10月頃から「かけ算」の学習に入りました。かけ算は中学年や高学年になり算数が楽しいと思えるか、難しいと思えるかの大きな分かれ道の1つです。
高学年を担任したときに、かけ算をしっかりマスターしてるかしてないかは、授業のしやすさや、子どものやる気にも大きく影響してきますよね。

ただ、相手は2年生。徹底して「かけ算」を身につけさせたいという反面、楽しく学んでほしいものですよね。今回はそんな楽しくかけ算を身につけるゲームを紹介していきたいと思います。

右の写真は、そのかけ算ゲームをした時の子どものノートの写真です。45分ですが、びっしりノートが埋まるくらいかけ算の練習ができちゃいます。
​​​​​​​
それでは、どんなゲームなのか紹介していきます。

ゲーム紹介

かけ算ゲームに使う数字カード

それでは、ゲームを紹介していきます。

【使うもの】
・算数ボックスにある数字カード

【グループ】
・3人~4人
​​​​​​​
【ゲームの仕方】
3~4人のグループになります。

それぞれの数字カードをシャッフルして、数字が見えないように自分の山札にして机に置きます。
ジャンケンをして、カードを引く順番を決めます。
引いたカードに1~9倍して答えを出します。
2回分の答えを足して、多い人が勝ちです。

<ゲームレベル1>
◎1巡目
カード引く人は、引いたカードを2倍するか5倍するか選びます。
カードを引きます。
5倍を選んだ場合
引いたカード×5をします。
その式と答えを全員のノートに書きます。

◎2巡目
先程5倍と選んだら、2倍を選択します。
引いたカード×2をします。
その式と答えを全員のノートに書きます。
1巡目と2巡目のかけ算の答えを足して、多い人が勝ちとなります。

このゲームのいいところは、1枚のカードを何倍かしていくゲームなので、「1つ分×いくつ分」のイメージがつきやすくなります。また、何倍かすることで、同じ数でも2倍より5倍の方が大きくなるように、いくつ分が大きいほど数が大きくなることを繰り返し実感できます。

そして、全員のノートに式と答えを書くことで、かけ算の練習になります。さらに、ゲームなので勝ちたい意欲から、みんなの計算の答えが合っているのか、グループでチェックが入るため、ミスを子どもたち自身で修正していきます。

レベルを上げてかけ算の理解度が増す!?

<ゲームレベル2>
ゲームに慣れてきたらレベルを上げます。
今までは2巡したかけ算の答えの合計が多い人が勝ちでした。
これを、2巡したかけ算の答えの合計が50に近い人が勝ちとします。
また、何倍するかは自由にします。
こうすると、どうなるか予想できますか?
例えば、1巡目に5倍を選んだ子が9のカードを引いたとします。
9×5=45なので、合計を50に近くするには、2巡目のかけ算の答えをなるべく小さく抑えたいものです。
そこで、そうしたときに何倍かの数字に小さい数字を選んだ子をみんなに紹介して、理由を考えさせます。
たかがゲームですが、こうした考え方をしている子をピックアップして紹介することで、かけ算の理解度が増します。

こうして、「50に近い人が勝ち」の数字を60や70などいろいろ変えて遊んでいきます。

最初に何倍するか選ぶことで、引くカードのわくわく感があってとても楽しいです。

ゲームの注意点

さいごに、注意点ですが、、、、

ゲームはたっぷりさせるのがコツです。
時間を10分など取って、何回戦も繰り返しやることでルールも理解していきます。
その中で、子どもの発言に注目して机間指導しながら時間になったら、発言の紹介をもとに授業を展開していきます。

やってみると、とても楽しいようで、次の算数でもやりたいとよく言います!
ぜひやってみて下さい。

五條 晶(ごじょう あきら)

沖縄県宮古島市立東小学校 教諭


授業を通した「みんなで分かる!」「みんなが楽しい!」集団づくりを目指し、試行錯誤しています。

ご意見・ご要望、お待ちしています!

この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)

pagetop