2020.12.10
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学級を崩壊させる方法&解決策

ドキッとするタイトルである。担任の先生方は、誰もがよりよい学級づくりをしたいと考え、自ら勉強し研修に励み、常に子どもとともに成長していこうとしている。
そこで、反対に学級崩壊を起こす方法を思い起こすことが、逆説的によりよい学級経営につながっていくのではないかと考えてみた。 自分自身の担任生活の反省の意味も込めて、書かせていただく。

陸中海岸青少年の家 社会教育主事 村上 稔

つまらない授業をする

子どもたちが一日の大半を過ごすのは、授業である。毎時間の授業が「つまらない」ものであったなら、少しずつ子どもたちの心が離れていく。
    
⇒「教師は授業で勝負する」の言葉がある。毎時間の授業で、どの子にも力をつける気持ちで準備を進めていく。授業の準備について、一言では言い表せないが、事前にどのようなつまずきが予想されるのか、子どもたちの顔を思い浮かべながら準備を進めてほしい。「できた」や「分かった」の声が多く聞こえる授業を目指していきたいものである。

子どもを褒めない・認めない

このような教師は、いないものであると信じている。子どもたちは誰もが伸びたい意欲でいっぱいであり、日々の学校生活のあらゆる場面に成長のチャンスがある。
   
⇒常に全体や個々に目を向け、日々の小さな頑張りに気づき褒めて認めて伸ばしていく。褒める方法もいくつかある。
・個別に褒める。
・全体の前で褒める。
・他の先生に褒めてもらう。
・保護者に褒めてもらう。

私は、褒めるツールとして学級通信を活用してきた。※資料参照
学級通信に頑張りが掲載された子は、「先生は自分の頑張りを認めてくれた」気持ちでいっぱいになるであろう。また、読んだ友達から賞賛の声もあがる。家庭では、我が子の頑張りが話題になり、褒められる機会が多くある。

忙しい姿を見せる

宿題や自学ノートのチェック、テストの採点……休み時間には緊急の会議や生徒指導対応等、担任の仕事は数え上げればきりがない。気づけば、給食も早食いで事務仕事に追われる日々である。
「先生は忙しそう……」そう子どもに思われたら、この学級はかなり厳しい状態にあるのではないか。担任に隙がないのである。子どもが話したいこと、相談したいことがあっても、もしかしたら話しかけにくいと思っているかもしれない。

⇒極端な話だが、「先生、いつも暇そうだね。」と話しかけられるくらいがちょうどよい。朝や休み時間のコミュニケーションを大切にする。可能であれば、一緒に遊んだり話したりする。私は、朝早めに教室に入り、宿題を出した子の目の前で丸つけやスタンプを押していった。その際、雑談をするようにしていった。

忙しさ・悩みを一人で抱える

前述したように、仕事量の多さから様々な忙しさが生じる。「分からない」ことを素直に大きな声で「分からない」と言えることが大切であると考える。授業の進め方や生徒指導のトラブルなども同様である。

⇒まずは、悩んでいることを同じ学年や隣の席の先生に相談することから始めてみる。一人では気づけない課題解決の方法や周囲に相談しやすい雰囲気があることも大切である。
参考資料

村上 稔(むらかみ みのる)

陸中海岸青少年の家 社会教育主事


前任校では、社会科を専門として授業実践を積み重ねてきました。2020年4月から学校現場を離れ、社会教育主事として勤務しています。社会科の授業研究や社会教育全般について発信していきたいと考えています。

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