2020.04.08
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「カリキュラム・マネジメント」と「ICT活用」を中心に

第19期2016年9月以来3年半ぶりに、教育つれづれ日誌に戻ってきました。この3年半の間に、様々な変化がありました。大きなところでは、新学習指導要領が公示され今後10年間の方向性が示されました。一方で、例えば昨今の新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策のように正解のない問題に対して、判断力の発揮を超えた大きな決断を迫られる場面がますます増加しているように感じます。身近なところでは、第19期執筆当時は勤務校の数学科教科主任を務めておりましたが、2017年度から教務主任として、日々の業務はもちろんの事、新学習指導要領を見据えたカリキュラム・マネジメントとICT活用を中心に、授業改善や新たなチャレンジに取り組んでいます。

この第27期に執筆の機会をいただき、「カリキュラム・マネジメント」と「ICT活用」を中心に思うことをつれづれと書きたいと考えております。

福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任 石丸 貴史

カリキュラム・マネジメント

さて、まずは「カリキュラム・マネジメント」についてですが、新学習指導要領には、「第1章 総則」の「第1款 高等学校教育の基本と教育課程の役割」の5に以下のようにあります。

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各学校においては,生徒や学校,地域の実態を適切に把握し,教育の目的や目標の実現に必要な教育の内容等を教科等横断的な視点で組み立てていくこと,教育課程の実施状況を評価してその改善を図っていくこと,教育課程の実施に必要な人的又は物的な体制を確保するとともにその改善を図っていくことなどを通して,教育課程に基づき組織的かつ計画的に各学校の教育活動の質の向上を図っていくこと(以下「カリキュラム・マネジメント」という。)に努めるものとする。
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ここから、学校として何を目的や目標として教育活動に取り組むのか、教科間のつながりをどのように捉え授業に組み込んでいくのか、評価の問題、体制作りなど、多岐にわたる問題であることがわかります。カリキュラム・マネジメントは、学校全体としての課題はもちろんですが、学年、教科の課題でもあり、毎回の授業での課題でもあるのです。つまり、教壇に立ち「先生」と呼ばれる教員という仕事に就いている人間の全体課題です。
  
この課題を解決するために、それぞれの学年、教科、校務分掌が縦割りで取り組むのではなく、学年の連続性を重視し、教科横断的に取り組まなければならず、教員の協働性が問われています。また、新学習指導要領に繰り返し「改善」という用語が登場するように、教員は日々の授業レベルで教育活動の質の向上を図る必要があり、いわゆるPDCAサイクルの確立が不可欠で、教員の主体性及び思考力・判断力・表現力が問われていると考えます。

ICT活用

次に「ICT活用」についてです。新学習指導要領のキーワードのひとつとして「情報活用能力」が挙げられ、その育成のためのICT活用であると考えます。ICTはInformation Communication Technologyの略であるので、あくまでもInformationとCommunicationの道具として、何を、どのように活用するのか、それをなぜ活用するのかを明確にしていく必要があると考えています。
  
ICT活用は、一部の先進校を除きまだまだ試行錯誤段階であると思われますが、「GIGAスクール構想の実現」に向けてやるべきこと、新型コロナウイルス感染拡大防止のための臨時休校に関連して、文部科学省の「子供の学び応援サイト」や経済産業省の「#学びを止めない未来の教室」などでも多くの企業が様々なツールや情報を提供しています。
  
第1回目として、この場に挙げたキーワードを中心に、読んでいただいた方に何かの刺激になるような話題が執筆できればと思います。

追記

この原稿が掲載される4月8日は勤務校では入学式が実施される予定です。本校に限らず、過去経験したことのない特殊な緊張感が漂う入学式となっているか、直前で延期せざるを得ない状況になっているか、執筆段階では不明ですが、これから3年間を高校生として過ごす新入生にとっても、大学入学共通テスト1期生としての受験にチャレンジする3年生にとっても、保護者の方にも彼らを担任する我々教職員にとっても、決意を新たにする有意義な1日になることを切に願います。

石丸 貴史(いしまる たかふみ)

福岡工業大学附属城東高等学校 教務主任
高校での新学習指導要領導入を控えて、「カリキュラムマネジメント」・「I C T活用」を中心に、日々の授業改善に取り組んでいます。大学を卒業後すぐに会社員として塾・予備校業界で勤務をした経験も活かしながら、社会で活躍できる生徒を育てるべくどのような資質・能力を育成すれば良いかを試行錯誤しています。

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