2017.06.22
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6月に担任がするべきことは?

立命館宇治中学校・高等学校 数学科教諭(高校3年学年主任・研究主任) 酒井 淳平

語られる年度はじめ、語られない年度途中

ホームルーム運営をするにあたり、スタートの
大切さはよく語られます。
「黄金の3日間」という言葉はその典型でしょう。
自分自身担任をする中でこのことは痛いほど
感じてきました。

2学期初めも大切な時期で、9月はじめの
3日間を「白銀の3日間」ということもあるようです。

たしかに何事も最初が肝心です。しかしホーム
ルーム運営について、最初が語られるのに比べて、
年度途中の時期に何をすべきかがあまり語られて
いないということも事実です。

私事になりますがベネッセ「ホームルーム通信」の
企画で、香里ヌヴェール学院学院長の石川一郎先生、
東京都立調布北高校の飯塚理子先生と学級経営
について対談する機会をいただきました。
対談は「ホームルーム通信・6月号」に掲載されます。
そんなこともあり、6月に担任がすべきことは
なんだろうということが話題にのぼりました。
今回はその時の話を紹介しながら、6月に担任が
するべきことを考えたいと思います。

6月にするべきことは?

新年度からの怒涛の日々が終わり、中間テストが
終わったあとの6月は、暑くなる時期でもあり、
教員も生徒も疲れがたまる時期です。
しかし1年の学級運営を考えると、まだまだ前半。
文化祭などの大きなイベントはもっと後という
学校が多いでしょう。
この時期に担任としてするべきことは何でしょうか。

石川先生はこの時期にこそ担任がするべきことは
「生徒の思いを聞き信頼関係を構築すること」
だと言われました。私も同感です。
まだまだ前半期だからこそ、6月の段階で
「この先生には思っていることを話せる」という
関係が築けることの意味は大きいと思います。

生徒と個人面談をするときに、教師はついつい
アドバイスをしたくなります。しかしこの時期に
大切なことは「生徒が思いを話すこと」です。
だからこそ面談では4月からここまでの自分の
生活を「どう思う」と生徒に聞くことが重要に
なってきます。「どう思う」という質問は
生徒に自分と向き合うことを要求します。
その結果、生徒は4月からの自分の生活を
ふりかえり、次にどうしようかということも
考えるようになるでしょう。

生徒が自分と向き合い、思いを語ること。
そのときに忘れてはいけないのは、
生徒の気持ちを聞き、どんな答えが出てきても
否定しないことです。
この時期に大切なのはこのことでしょう。
みなさんはどう思われますか?

今からできることは?

対談のテーマは「今の時代の生徒との向きあい方」
でした。飯塚先生の「“生徒に主体的になれ”という
言い方そのものに矛盾があると思っている」という
素朴な疑問から始まった対談は、まずは安心感が
大切ということ、試行錯誤や失敗の大切さ、
(成功や失敗という結果よりも)ふりかえることが
大切ということ、話題が尽きない時間でした。

スポーツの世界では、常に高いレベルで安定
している選手が一流と言われます。学校での
生活を考えたときに、1年のはじめや終わり、
文化祭や体育祭などの大きな行事、こうした
時期は確かに大事で、いろいろなことが起こります。
だからこそいろいろな実践が共有され、語られ、
現場でも強く意識されるのでしょう。
しかしながら1年間というスパンで見たときに、
特に大きな行事はないごく普通の時期にこそ、
学級経営の大切な部分が隠れているようにも
思います。多くの学校にとって6月はまさに
そんな時期です。新年度が始まり、その緊張が
解け始める6月をどう過ごすのかは、
実は後に大きな影響を与えるようにも思います。

この記事が公開されるのは6月下旬です。
みなさんはこの6月に生徒との関係を築けたでしょうか。
個人的に話はできたでしょうか。
もしまだだったとしても1学期はまだ続きます。
ぜひ生徒と個別に話をし、気持ちを聞いてください。


お読みいただきありがとうございました。

次回は数学のことについて書こうと思います。

引き続きよろしくお願いします。

酒井 淳平(さかい じゅんぺい)

立命館宇治中学校・高等学校 数学科教諭(高校3年学年主任・研究主任)
文科省から研究開発学校とWWLの指定を受けて、探究のカリキュラム作りに取り組んでいます。
キャリア教育と探究を核にしたカリキュラム作りに挑戦中です。

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