藤本勇二(ふじもと ゆうじ)
武庫川女子大学教育学部 教授。小学校教諭として地域の人に学ぶ食育を実践。文部科学省「食に関する指導の手引き」作成委員、「今後の学校における食育の在り方に関する有識者会議」委員。「食と農の応援団」団員。環境カウンセラー(環境省)。2010年4月より武庫川女子大学文学部教育学科専任講師。主な著書は『学びを深める 食育ハンドブック』(学研)、『ワークショップでつくる-食の授業アイデア集-』(全国学校給食協会)など。問題解決とワークショップをもとにした食育の実践研究に取り組む「食育実践研究会」代表。'12年4月より本コーナーにて実践事例を研究会のメンバーが順次提案する。
ダイコンの葉っぱの近くのところ、ネギの根っこ、ニンジンの頭の部分などは普段捨てています。 ジャムやコーヒーのガラスビンを用意する水栽培に使う容器は身近なものを用います。重くて安定したものがいいので、ジャムやコーヒーなどの透明なガラスビンが向いています。 クレソンやミツバは背の高いビンに入れる。
根の部分にウレタンのついたミツバやクレソンなどは背の高い容器を、背の低いハクサイなどは浅いジャムのビンなどを使って水栽培します。ダイコンのような安定した野菜ならプラスチックの皿でも大丈夫です。
ポイントは水の量と置き場所
野菜別、栽培の難易度は・・・いろいろな野菜を試してみて難易度を作ってみました。挑戦する時の参考にして下さい。
ニンジン、ダイコンなどは頭の部分、ハクサイなどは芯の部分を使います。茎の根元のところと根の一部がついていればうまくいきます。この部分には成長するのに必要なものが全部揃っているのです。 リサイクル栽培、正しくは「野菜の再生」
子どもたちは「リサイクル野菜だ!」と呼んで野菜の生長を喜んでいますが、正しくは「野菜の再生」です。 上手に育てると、野菜の花にも会えます。 野菜の切れ端を水で育てるリサイクル栽培なら手間がいらず、かわいい緑のインテリア小物にもなります。そして気をつけてみれば、料理の後に捨てられてしまう野菜や台所の隅で眠っている残り野菜は結構あることに気づかされます。
文:藤本勇二 イラスト:あべゆきえ、みうらし~まる〈黒板〉 |
授業の展開案
私たちはブロッコリーのどこの部分を食べているのでしょうか? 茎の部分がつかるまでコップに水を入れて水栽培すると、花が咲きます。つまり、つぼみの部分を食べていたことがわかります。
料理後に残ったクレソンをコップに水を入れてさしておくと根が生えてきます。クレソンはもともと水辺の植物なので水栽培でも十分に育ちます。水栽培に挑戦してみましょう。
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