ふゆやさいはおもしろい 【食と季節】[小1・学活]
食育は家庭科や総合的な学習の時間だけが受け持つものではありません。理科、社会科などどの教科でもアイディア次第で楽しく展開できます。教材開発のノウハウや子ども達の興味・関心を高めながら、望ましい食生活習慣を育てていく授業作りのヒントを、武庫川女子大学・藤本勇二先生主宰、食で授業をつくる会「食育実践研究会」がご紹介します。今回は大阪市教員、松井香奈先生の授業「ふゆやさいはおもしろい」です。
授業情報
単元:ふゆやさいはおもしろいテーマ:食と季節
教科:学活
学年:小学校1年
時間:1時間
1.夏野菜と冬野菜はちがう?
2.ちがうところはどこだろう?
- 「夏野菜は葉っぱが多くてツルに野菜ができる。冬野菜は土に野菜ができる」
- 「夏野菜の方がさっぱりした味の野菜が多くて、冬野菜はあたたまる味の野菜が多い」
- 「夏野菜は葉っぱの部分が少ないけど、冬野菜は葉っぱの部分が多い」
- 「夏野菜は上に伸びて育っているけれど、冬野菜は下に伸びて育っている」
- 「夏野菜は皮を剥かないで食べられる野菜が多いけど、冬野菜は皮を剥かないと食べられない野菜が多い」
- 「夏野菜は日に当たるところが赤・紫・緑になっていて、冬野菜は日が当たらないから白色が多い」
- 「夏野菜はつるつるしてる感じで冬野菜はざらざらしている」
3.夏と冬のちがいは?
- 「風も気温も暑いのが夏で、風が冷たくて寒いのが冬」
- 「夏は太陽がいっぱい当たる。冬は太陽があんまりでない」
- 「夏は夜になるのが遅くて、冬は夜になるのが早い」
- 「冬には雪が降る」
- 「冬は風が吹く」
4.ふゆのやさいは○○○○
- かぜをひかない。
- 白色が多い。
- 冬の給食によく出てくる。
- 赤色や紫色などが少ない。
- おもしろい。
- あまりツルで育たない。
- スーパーでそのまま売っている。夏野菜は、パックか袋に入っていることが多い。
授業の感想
- ふゆやさいはふゆにたべるとおいしいものがおおくて、なつやさいはなつにたべるとおいしいとわかった。
- ふゆやさいはふゆのきゅうしょくによくでてくる。ふゆやさいは土にできるのがおおくて、したにのびる。なつやさいは、上ではなのなるのがおおいってわかった。
- みんながいってくれたから、ふゆやさいはふゆにたべるとげんきになるってわかったよ。
授業の展開例
○冬野菜を使った料理を調べてみましょう。
○野菜の特徴を生かしたオノマトペを使って詩を作ってみましょう。
松井 香奈(まつい かな)
大阪市教員
文化的な食、社会的な食を教材化することを通じて 授業実践に取り組んでいます。
藤本勇二(ふじもと ゆうじ)
武庫川女子大学教育学部 教授。小学校教諭として地域の人に学ぶ食育を実践。文部科学省「食に関する指導の手引き」作成委員、「今後の学校における食育の在り方に関する有識者会議」委員。「食と農の応援団」団員。環境カウンセラー(環境省)。2010年4月より武庫川女子大学文学部教育学科専任講師。主な著書は『学びを深める 食育ハンドブック』(学研)、『ワークショップでつくる-食の授業アイデア集-』(全国学校給食協会)など。問題解決とワークショップをもとにした食育の実践研究に取り組む「食育実践研究会」代表。'12年4月より本コーナーにて実践事例を研究会のメンバーが順次提案する。
監修:藤本勇二/文・写真:松井 香奈
※当記事のすべてのコンテンツ(文・画像等)の無断使用を禁じます。
ご意見・ご要望、お待ちしています!
この記事に対する皆様のご意見、ご要望をお寄せください。今後の記事制作の参考にさせていただきます。(なお個別・個人的なご質問・ご相談等に関してはお受けいたしかねます。)