2011.07.07
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利府町立しらかし台小学校 校長 永山 伸樹 「『これから』へ向かって」

第四回は、宮城県の利府町立しらかし台小学校 校長 永山 伸樹さんの執筆です。

崩れたプールサイド

崩れたプールサイド

3月11日の大震災の本校の被害は、プールサイドの土盛り部分が崩れた際に配水管が破損し、プールの水が全部流れてしまったことでした。体育館は無事で避難所にもなりました。校舎もガラス一枚割れることなく、多少クラックなどは入りましたが、使用に支障はない、ということで年度末、年度初めへ動いていったのです。利府町は3月31日に修了式と卒業式を行い、さあ4月1日から新年度、と意気込みも強くなっていたのでした。

しかし、4月7日夜のM7を超える余震で、普通教室の入る南校舎は甚大な被害を受けてしまったのです。 この辺の経過は、是非本校ホームページ「私たちの東日本大震災」、校長ブログ「校長室の窓から」(カテゴリ:「東日本大震災」または「がんばろうしらかし台小学校」)をご覧いただきたいと思います。

4月8日から4月21日の始業式までは、今思うと、いつ何をしたかも定かでないほど慌ただしく過ぎていった気がします。他校を借りるのか、使える校舎で何とか300人の児童の教室を確保するのか、危険な校舎を子どもたちの目に触れさせないようにするにはどうしたらいいか、校舎からどう机やいす、備品等を運び出すか10日間の課題は山積でした。

壁が崩れ、鉄筋がむき出しの校内

壁が崩れ、鉄筋がむき出しの校内

しかし、それらを何とか乗り越え、1学期が始まり、もうすぐ夏休みを迎えようとしている今、まずはこれまでの判断は結果としては大きく間違ってはいなかった、と思えます。しかし、クリアしなければならない課題はまだまだありますし、本当によかったかどうか検証もしていかねばなりません。検証しなければならないことをしっかりと整理し、反省と評価を加え、今後どうしていくか方策を考えていくことが大事となります。短期間では済まない現状に、どう今後も取り組んでいくかに、学校としての動きがかかってくるのです。

ゆっくりできない夏休みとなりますが、より子どもたちにとって、職員にとって、という視点を忘れずに、考え続けていくことが求められるでしょう。

平成23年7月3日

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