2007.08.21
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竹で食べる 【食と遊び】[小5-6・行事]

第十三回目のテーマは「竹で食べる」。竹でご飯を炊いたりパンを焼いたりして楽しみましょう。

藤本勇二(ふじもと ゆうじ)

武庫川女子大学教育学部 准教授。小学校教諭として地域の人に学ぶ食育を実践。文部科学省「食に関する指導の手引き」作成委員、「今後の学校における食育の在り方に関する有識者会議」委員。「食と農の応援団」団員。環境カウンセラー(環境省)。2010年4月より武庫川女子大学文学部教育学科専任講師。主な著書は『学びを深める 食育ハンドブック』(学研)、『ワークショップでつくる-食の授業アイデア集-』(全国学校給食協会)など。問題解決とワークショップをもとにした食育の実践研究に取り組む「食育実践研究会」代表。'12年4月より本コーナーにて実践事例を研究会のメンバーが順次提案する。

竹

 竹筒を飯盒がわりにして、ご飯を炭火の上で炊きあげます。また、竹棒の先にパンの生地をロール状に巻きつけて焼いていきます。竹でご飯を炊いたりパンを焼いたりできるというので、子どもたちは興味津々です。キャンプなどの行事や野外活動のプログラムにおすすめです。

竹パン:竹に生地を巻きつけて焼こう

【用意するもの】

長さ1mほどの竹、強力粉、ドライイースト、砂糖、塩、牛乳、バター、卵など、パン作りの基本的な材料

【作り方】

竹に巻く
竹に巻く
焼く
焼く

(1) すべての材料を合わせて耳たぶくらいの硬さになるまでこね、1時間ほど発酵させます。
(2) 発酵した生地を平たくのばして細長くヒモ状にします。
(3) 竹に生地をくるくる巻きます。この時重ならないように薄くのばしていくと、しっかり焼けます。
(4) 火であぶりながら竹をくるくる回して焼きます。均等に焦げ目をつけていきます。

 

竹ご飯:竹筒を飯盒がわりにして炊こう

【用意するもの】

青竹(モウソウダケのような太めの竹)、お米、水、麻ひも、アルミホイル

【作り方】

米を入れる
米を入れる
たき火の中に
たき火の中に
(1) 竹筒にする竹は、なるべく肉厚で、長さ30cmくらいのものを選び、節が1つ入るように切ります。
(2) 竹筒にスプーンでお米と水を1:2の割合に入れて、30分ほど浸します。お米は少なめ、水は多めの方がいいようです。
(3) アルミホイルでふたをして麻ひもでしばります。アルミホイルに穴をあけておくと、ふきあがったときにアルミのふたがとれるのを防ぎます。
(4) 竹筒を火の中に入れ、時々回してまんべんなく火が当たるようにします。竹は丸くて転がりやすいので、しっかりと固定しましょう。また、肉厚の竹なら始めからガンガン炊いても大丈夫ですが、時々ふたを開けて様子を見ながら炊きましょう。
(5) 竹筒を半分に割って炊けたご飯を食べます。

なぜ竹は燃えないのか?

 試食した子どもの感想です。
「クラブの野外活動で、竹ご飯と竹パンを作りました。竹パンはこがさないようにじみちにやっていたのでとってもおいしく、店で売っているパンにそっくりの味でした。

 竹ご飯は竹が燃えたけど竹ご飯ならではの味がしました。でも、どうして竹は燃えないんだろう、と疑問に思いました。あんなに炭のようになっているのに……。
先生が『紙のコップでゆで卵を作ったときと同じだよ』と説明してくれました。つまり熱が竹を通して中の水に伝わったんだと思いました」。

(文:藤本勇二 イラスト:あべゆきえ、みうらし~まる〈黒板〉)

授業の展開案

ちくわも竹や木などの串にすり身を巻きつけ、あぶり焼きしたものです。焼きちくわがどうやって作られるかを調べてみましょう。
 

キャンプ場で簡単に作れるアウトドアクッキングには、どんなものがあるのか調べてみましょう。

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