2020.04.09
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休校対応どうしてる?(vol.1) 緊急事態宣言発令を受けて

医療崩壊を防ぐため、2020年4月7日に、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、大阪府、兵庫県、福岡県の7都府県を対象に、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が発令され、多くの学校で3月から始まった休校期間が延長されました。
「他の自治体・学校はどうしているのか?」学びの場.comでも情報を共有していきたいと思います。現職の先生方等約10名からお寄せいただいた臨時休校への対応について、紹介します。

<アンケートにご協力いただける方はこちらからご回答ください。>

休校期間について

緊急事態宣言対象でない地域でも3月2日or3日~5月6日とした学校が多いようです。
3月前半2週間を休校とし、春休み前に一度再開した学校もあります。
終業式や始業式だけ簡素化・分散して行い、教科書やドリル、宿題のプリントを渡した学校もあるようです。週に1時間程度登校させている学校もあるようです。
入学式は5月の連休明けに延期した学校が多いようです。

休校中の子供たちの過ごし方について

課題について

家庭に任せている学校もあれば、課題を出している学校もあります。
横浜市は小学1年生から高校3年生を対象に、全教科の授業動画(10~15分×520本)を配信予定です。
1人1台のタブレット端末を貸与している地域では双方向の授業も行われているようです。

  • 再開後、授業をスムーズにできるように予習中心に課題を用意。(公立小)
  • プリントやドリルなど、学年末のまとめの学習課題を出した。(公立小)
  • 教育委員会が特別授業を配信している。(公立小)
  • 家庭でインターネット上でドリルができるようにしたが、低学年の児童の保護者からはパソコンの使い方がわからないので、1人では取り組めないと言われた。(公立小)
  • Youtubeを使ってライブ授業配信をする準備をしている。徐々に、双方向のオンライン授業ができるように移行していく計画。家庭での端末については、保護者に負担してもらう予定。(国立小)
  • 学習の指示はメール等で連絡できているが、実際どのように取り組んでいるかという「学習の質」の部分の把握が難しい。すべての家庭、学校のICT環境が整っていたら、もう少し余裕を持てたかもしれない。(公立高)
  • 平日は毎朝ZOOMでショートホームルーム。その後各教科から課題やオンライン授業を配信。生徒は午前中は学習課題があるようなイメージ。「学習習慣と生活習慣の確立」「本来授業している期間なので学びを保障」ということを大切にし、できる方法でやっていくことにしています。一人1台ICTの環境でやってきたことが、この事態になって生きてきました。(私立高)

場所について

基本は自宅待機ですが、自宅で過ごすことが難しい児童を学校で受け入れている学校も多いようです。
自宅学習が可能で、これといった問題のない家庭でも、兄弟のいない子供など特に、同世代と遊べないのは辛いのではないでしょうか。今後、心のケアも課題になりそうです。

  • 春休み前は、各教室に15名以下の人数になるように振り分けて、自習や奉仕活動、図書室やコンピュータを使った自主学習、軽い運動などをした。当初全校児童の約7分の1程度が来ていたが、徐々に減少した。(公立小)
  • 1~3年生で学童保育に登録している児童はその施設へ行き、登録していない1~3年、4~6年の児童で、保護者が家庭に滞在することができない場合は学校で預かっている。学童保育には普段の半数程度参加。(公立小)
  • 春休み前は、保護者送迎のもと9:30~11:00まで学校で自習可とした。7%程度の児童が登校した。(国立小)
  • 3月下旬から4月当初まで一時期自習練習という形で部活動が許可されていた。(国立高)

教員の過ごし方について

管理職や当番の先生2名程度を除き在宅勤務の学校もありますが、ほぼ通常通り勤務している学校が多いようです。

  • 児童を預かっているので、その対応を時間制で交代でしている。(公立小)
  • 年度末の成績処理や、年度初めの会議や打ち合わせなど、忙しく過ごしている。(公立小)
  • いつ始まってもいいように、前年度の学習内容も踏まえた学習計画、授業準備をしている。(公立小)
  • 1週間おきに子供が登校するので、課題作成や再開後の授業、カリキュラムの見直し等をしている。(公立小)
  • 若い先生が異動で増え、経験者と若手が話しやすい雰囲気や機会を設けたいと考えていたので、自主研究のようなものを計画しているが、子供が自宅にいる教員もいるのが課題。(公立小)
  • 学年・教科などのカテゴリ別の会議を行い課題の検討等を実施している。(国立高)
  • 学校からの連絡があった場合すぐ対応必須ということで在宅勤務している。(私立高)

再開後の対応検討状況について

先行き不透明のため、未定の学校が多いようです。

  • 校外学習は基本的に縮小、中止。(公立小)
  • 運動会含め大きな行事や家庭訪問等は無し。(公立小)
  • まったくもって未定。ただしいつ始まってもいいように、万全の準備を整えている。(公立小)
  • 登校前の検温。登校時の手指消毒。換気の徹底。(公立小)
  • 年間カリキュラムの見直し、校外学習・学校行事の精選などを検討中。(公立小)
  • 授業は配信するが、1学期の中間テストは行わない旨、通知した。(私立高)

学びの場.comでは、平常に戻るまで情報を共有していきたいと考えていますので、是非アンケートにご協力ください。
こちらからご回答いただければ幸いです。>

自校での取組をもっと詳しく紹介したいという方は、こちらよりご連絡ください。

構成・文:学びの場.com編集部

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