2019.09.10
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文化祭の季節★

勤務校では先日、文化祭が行われました。近隣の高校でもその前後に文化祭が行われているところが多いようです。これ以降は大会や定期試験の日程の関係で10月中旬の実施となる高校もあります。小中学校はまた違った事情で日程が設定されているかもしれません。また、山形県は8月中に学校再開となるのが普通なので、こうした行事予定がスタンダードなのですが、他県はまた違った日程になっているのかもしれませんね。
さて、今回は、そんな文化祭について記事を書いてみました。

前 山形県立米沢工業高等学校 定時制教諭  山形県立米沢東高等学校 教諭 高橋 英路

そもそも文化祭とは?

そもそも文化祭とは、どんな目的で生まれた行事なのでしょうか?学校の資料やネット上の情報、先輩の先生方の話を聞いてみると、もともとはその名のとおり「文化の祭典」であり、現在で言う文化部の発表の場としての意味合いが強かったようです。運動部は様々なところで発表の場(大会など)がありますが、文化部は活躍の場が少ないのが現実かと思います。そこで、学校でそういった場を提供したり、クラスごとに文化的な発表を行ったりするのが目的であったようです。

現在で言えば、合唱や吹奏楽、演劇、書道、美術、科学、探究学習の成果発表といったところでしょうか。また、部活動以外ということであれば、SSHやSGH、留学などの体験発表、報告なども入ってくるでしょう。実業系の高校であれば、工業、商業、農業など、専門性を生かした特色ある活動を行っているので、さらに充実した発表が考えられます。こうした活動は校外では積極的に行っていても、意外と校内では知られていないケースもあります。文化祭を機に、全校生徒が知り、お互いにプラスの刺激を与え合うことは有意義だと思います。

文化祭の変容

前述のような目的を持った文化祭ではありますが、時代とともにその内容も変化を遂げていきます。文化部といった部活ごとのまとまりよりもクラスの色彩が強くなったり、文化的な発表よりも娯楽的な内容が濃くなったり……。その変容はそれぞれの時代の学校を取り巻く環境も影響していますので、変容自体を良い悪いとは一概には言えないと思います。

例えば、お化け屋敷や仮装コンテスト、お笑いライブなど、娯楽的なイベントが増えてきたのは、文化部の活動停滞なども一因とのことです。現在はむしろ娯楽的なイベントをメインに考えている学校や生徒も多いようで、従来の文化祭とは違った方向に発展しているのかもしれません。

正統派(?)の文化祭

今年度は異動により現在の勤務校で初めての文化祭を経験しました。現在の勤務校は文化部の活動が盛んで、文化祭も娯楽的な意味合いは薄く、いわば正統派の文化祭という色合いが濃くなっています。特に初日は食物部や科学部、音楽部の発表のほか、留学経験者からの報告や探究学習の成果発表なども行われ、まさに文化的行事と言えます。

こうした正統派(?)の文化祭に対し、「盛り上がらない」「つまらない」といった声を耳にすることもあります。他方、「これがうちの校風」「こういう形もまた個性」といった声も聞きます。文化祭は生徒会行事ですので、前者の意見が強ければ、そうした改革がなされていくかもしれません。しかし、21世紀に入って久しいにも関わらず、いわゆる正統派の文化祭を継承しているのは、後者の考えを持つ生徒も多いのではないかと感じているところです。時代の流れからか、文化祭が娯楽的な方向に流れ、開閉祭式には全員が総立ちして熱狂するような形もあるようです。一方で、そうした流れに一線を引き、生徒自らの意志で、文化的な行事としての文化祭を大切にするということも非常に意味のあることではないでしょうか?

正直、私の個人的な好みで言えば、娯楽的なイベントの熱狂的な文化祭も好きです。しかし、今年度、正統派の文化祭に参加してみて、それを安易に「盛り上がらない」などと評するのではなく、良い部分を継承しつつ、「知的な盛り上がり」を模索してみるのも面白いのかな~と感じたところです。もちろん、そのへんは生徒会行事ですから、次年度以降の生徒会執行部のメンバーやその他の生徒たちの考え方にもよるわけですが……。


ということで、皆さんの学校の文化祭はどんな形で行っていますか?いわゆる正統派文化祭で、知的な盛り上がりがスゴイ!といった事例があれば、ぜひ紹介していただければと存じます。

高橋 英路(たかはし ひでみち)

前 山形県立米沢工業高等学校 定時制教諭
山形県立米沢東高等学校 教諭


クラス担任と、地歴科で専門の地理を中心に授業を担当。生徒達の「主体的・対話的で深い学び」が実現できるよう、p4c(philosophy for children)やKP(紙芝居プレゼンテーション)法などの手法も取り入れながら日々の授業に取り組んでいます。

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