2008.03.17
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尊敬する2人の先輩(2)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

 ■「体育主任は校長や教頭よりも職員に信用されなくてはいけない」■

 私の尊敬するF先生が前任校で初めて体育主任になった私にかけてくれた言葉です。現在、体育主任という仕事が自分の中で1番大きな仕事となっているので、このF先生の言葉をいつも思い出しながら仕事をしています。

 F先生とは前任校で一緒に仕事をしました。F先生はいつもにこにこして、職員みんなから慕われている先生で、私も公私ともに親しくさせていただいています。毎月1回居酒屋で近況を報告し合う仲です。
 F先生はいつも学校に早く出勤し、子どもたちを教室で出迎えています。「教室にきたときに誰かが待っていてくれたらうれしいだろう。」と話していました。それがこれまで私が8年間続けてきた「朝のあいさつ運動」につながっています。
授業も工夫されており、社会科では本物の石臼を用意してきて児童にひかせ、昔の人のくらしを教えたり、お茶の道具を持ってきて実際にお茶をたてながら室町文化を教えたりと楽しい授業を展開されています。
 また、人知れずみんなのために仕事をしてくれていることもあります。誰も気づかないうちに校庭の整地が行われていたり、プールの掃除が終わっていたり、職員の事務棚が整理されていたり・・・と、いろんなところでさりげなく仕事をしてくださる方でした。

 私がF先生の後をついで体育主任になり、これまで何とか仕事をしてくることができましたが、それはF先生から体育主任のイロハを教えていただいたからだと感じています。プールの掃除の仕方、校庭の整地の仕方、コースロープの張り方、防球ネットの直し方、用具管理の仕方・・・など、大事なことをたくさんF先生に教えていただきました。
 そして、体育主任として最も大切な職員とのコミュニケーションを密にすることも教えていただきました。体育主任は職場の先生方にお願いして仕事をしていただくことが多い仕事です。特に運動会などの大きな行事では精神的にも体力的にも大変な仕事をお願いすることがあります。だから「体育主任は職員から信頼されなければならない」という言葉を私に贈ってくれたのだと思います。

 ■「何かをしてもらったら必ずお礼を言うこと。」■
 ■「先生達の話をよく聞いてあげること。」■
 など、F先生から教えていただいた大切なことを生かして、今仕事をしています。

 現在はF先生と職場は違いますが、『笑顔で職場を明るくできる教師』をめざしてがんばっています。先生方に対していつも感謝の心を持って笑顔で接するように心がけています。これからもF先生から教えていただいたことを大切に、「菊池の笑顔は職場を明るくする」と言われるようにしたいと思います。

(写真は「鈴谷小校舎」「朝のあいさつ運動の様子」「F先生と私」です。)
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菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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