2008.01.21
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みんなが活躍するサッカー授業づくり

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当 菊池 健一

 本校の今年度最後の体育科研究授業が2月4日に予定されています。これまですべての学年で授業研究に取り組んできたまとめとして、私が5年生のサッカーの授業を行います。本年度の取り組みの成果を生かして児童が活躍できる授業を作っていきたいと考えています。

 これから実践するサッカーの授業について、私なりにテーマを「やる気も技能も伸ばすサッカー授業」としました。これまでボール運動では1学期のバスケットボール、2学期のタグラグビーの単元を指導してきました。その中で児童の「有能感」(できる!という思い)「統制感」(がんばればできそうだ!という思い)「受容感」(みんなから受け入れられている!という思い)を伸ばす実践を行うことができました。
 しかしながら、情意面に比べ、技能面の習熟が今ひとつであったという反省点が残りました。現在指導している5年生の児童はどちらかというと運動経験が少ないこともあり、ボールの扱いもなかなか上手にできません。プレー自体は楽しんで行っていても、実感として「バスケットやタグラグビーが上手になった」という思いをたくさん味わわせてあげることができませんでした。

 今回行う体育授業では、これまで通り児童の「有能感」「統制感」「受容感」を高め、積極的に運動に参加する態度を育てるとともに、サッカーに必要な基本的な感覚や技能を高める指導にも力を入れてみようと思っています。
 具体的には基礎感覚を養う工夫として授業の最初になわとびの交互跳びと鬼ごっこを取り入れることにしました。なわとびは本校で取り組んでいる児童の体力づくり策とも連動しているのですが、片足でバランスを取る感覚を高めます。また鬼ごっこによりいろんな走り方に慣れさせようと思います。また、基礎技能の習得についてはボールの交互止めやリフティング、パス練習をメニュー化して毎回取り組ませていきます。そして、学習カードに記録を書かせ、自分が上手になっていることを実感させていきます。

 それから、コートを従来の縦長ではなく横長にし、さらにはゴールを通常の2つから4つに増やしてゲームを行おうと考えています。これは空いているスペースを有効活用する技能を高め、またシュートを決めるチャンスを増やす意図があります。小学校体育でのサッカーではよく児童がボールの近くに固まりすぎて、チームとして機能したプレーができにくいと言われています。このことに対処する意味でも、新しいコートでプレーをさせてみたいと思います。

 8回の授業の中で児童がどんなプレーをみせてくれるのか、今から楽しみです。全員の児童がシュートを決めて自信をつけられるような授業をめざしてがんばりたいと思います。


 本校のホームページに課題研究の取り組みや体育行事の様子などを載せております。ぜひご覧下さい。
http://suzuya-e.saitama-city.ed.jp/

 写真は2学期の体育授業の様子です。
PC110050_s.jpgPA100007_s.jpgPB120044_s.jpg

菊池 健一(きくち けんいち)

さいたま市立植竹小学校 教諭・NIE担当
所属校では新聞を活用した学習(NIE)を中心に研究を行う。放送大学大学院生文化科学研究科修士課程修了。日本新聞協会NIEアドバイザー、平成23年度文部科学大臣優秀教員、さいたま市優秀教員、第63回読売教育賞国語教育部門優秀賞。学びの場.com「震災を忘れない」等に寄稿。

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