2016.08.23
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2学期スタートの前にやっておきたい10のこと

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV) 関田 聖和

 

 北海道・東北地方の学校は,もう2学期がスタートしているのかもしれません。

こちらも,いよいよ2学期に向けての本格的な準備がスタートし始めます。

2学期の準備としてやっておきたいこと(やってきたこと)をリストアップします。

 

 

1 そうじ

 まずは,教室の掃除です。黒板や棚も美しく整えておきましょう。

 靴箱や電灯,窓……。もしかすると,びっくりするものが,

 お亡くなりになっているかもしれません……。

 そうじをしながら,子どもたちの顔が浮かんでくることでしょう。

 あの子は,どうしているのかな。

 2学期は,これをいっしょに取り組みたいな。

などと想像すると,自身の高まる気持ちも湧いてくることでしょう。

 そうじで忘れちゃいけないのが,

 子どもたちの教室までの導線

 です。1階の玄関,階段,渡り廊下……。

 大きな学校だったら,分担してもいいでしょう。

 

 

2 配布物の確認

 2学期スタートには,教科書の下巻を配布することでしょう。

 さてどのように配布しますか。

 私は,空白の時間,つまり,教師がいないので見ていられない時間になる,

 子どもたちにとって自由となってしまう時間は,避けたいので,

 教室内へ運んでおきます。もちろん,管理は怠らず……。

 その他,学校だより,学年だより,給食だより,保健だより,学級通信も

 あることでしょう。もし,夏休み後半に出そろい,余裕があるのなら,

 ホッチキスで綴じてしまうことも,一計です。時短になるからです。

 貴重な初日ですもんね。

 

 ドリルなどの副教材は,初日でなくても大丈夫なので,配布しなくてもいいでしょう。

 私は,時短術として,夏休みの間に,色分けをしてしまいます。

 

 

3 メッセージ

 ぜひ板書に2学期のメッセージを書きましょう。

 最近では,黒板アートも流行しているとか……。

 私は,とっても絵を描くのが下手なのです。

でもICT機器を活用して……(苦笑)

 1.描きたい絵をプロジェクターで,黒板に投影

 2.映った画をチョークでなぞって描いちゃう

これは,やっちゃえ!(NIS……ではなく,) 黒板アート!(笑)

 でも,普段の授業からなのか,

 「絵のうまい先生に頼んだんやろう!」

 と,私は,子どもたちから言われていましたが……(涙)

 また,メッセージだけでなく,久しぶりの学校なので,見通しをもたせるために,

 1日の流れ(時程)を示しておく

とスムーズに流れるかもしれません。

 自身の「うっかり忘れてた!」ということも,防ぐことができます。

 

 

4 提出物の回収方法

 図画や自由研究などは,コンクールへの出展もあることでしょう。

 回収の方法を決めておくといいかもしれません。

 これは,学年の先生方と相談をしながら,効率的に行いたいものです。

 私は,

  ・ノート系,プリント系は,教室内の台上

  ・絵画,書画,工作,自由研究などは,廊下に用意した台や別の部屋

 に置くようにしたこともあります。ただ,低学年でこれをすると,

 整然と集めることができない場合があるので,子どもたちよりも早めに

 教室にいるとよいでしょう。または,

「先生といっしょにするから,まだ持っていてね。」

と伝え,始業式後に集めることも,いいですね。

 もちろん,簡単なほめ言葉を伝えながら……。

 あゆみは,教室机にしていました。最近は,渡しきりの学校もあるようですね。

 すぐに確認し,早めに保管場所へ置きたいですね。

 

 

5 課題を忘れた子ども

 これは,悩ましいですね。小学校低学年になると,ほとんどの場合が,

本人の意思でないことがあります。ある意味,何かしらのサインを

発しているので,2学期は,ちょっと気を配りたい子どもになります。

 

 もしかすると,忘れるんじゃないのかなあと

思われる子どもには,夏休み中に,

 「様子を見に来たよ。」

と声をかけることもいいですね。

やりきってきたら,2学期スタートに褒めることができます。

 

 課題忘れに対しては,どうするのかということは,学年や学校で

統一しているといいでしょう。

 個人的には,忘れた理由を確認しつつ,何が何でもやれ!というのは,

どうかなと考えています。

 

 

6 行事に向けて,7割から8割の準備

 これは言わずもがな……ですね。そうでないと間に合わないものもありますから。

選曲から流れ……。

よさこいソーラン,エイサーなどに取り組むのなら,踊れないと……ですね。

 

 

7 各教科1~2単元分の素材・教材研究,学習計画立案

 夏の研修が忙しくて……という場合であっても,

 教科書,副教材に目を通し,それぞれの単元での

付けたい力を明確に

しておきましょう。

 学校によっては,年度当初に計画されている場合もあるでしょう。

しかし,目の前の子どもたちの実態から,どのように取り組んでいくのかは,

考えておかないといけないでしょう。

 もちろん,学年内での分担もありでしょう。

でも,必ず教科書には,目を通しておきましょう。

きっと2学期に,慌てることは少なくなるはずですから。

 社会では,

見学先の下見や交渉

 理科では,

予備実験をしておくこと

も,いいですね。

 

 

8 座席表の用意

 2学期スタートの座席です。様々なことを配慮しながらの座席決定も,

いつもよりは,時間をかけられるのかもしれません。しかしこれには,注意が……。

 夏休み明けにやってきた子どもたちの観察が必須です。

約40日近くですから,何かしらの変化が見られるはずです。

 プラスの変化,つまり伸びている子どもは,いいのですが,

その逆。マイナスへ向かっていると感じられた場合は,席替えは,

1日置いて,再考した方がいいときがあります。

 

 

9 背面掲示の構想

 教室の背面掲示をどうするかを考えておきます。

 多くの学校は,2学期スタートの一週間前後に,

授業参観があるのではないでしょうか。

 夏休みの宿題で埋め尽くすのであれば,そのスペースをつくります。

 わたしは,夏休みに2通の葉書を送ります。

その1通目に,ラッキーな文字!として,子どもたちへ送ります。

 その文字をつなげると,めあてとなるようにしておいて,

初日に,何だったのかをみんなで確認しあいます。

それを高学年なら,習字で。低学年なら,中抜き文字を

用意して掲示しています。

 

生活リズムを整える3つのポイント

 こちらも,アクセスしていただけると,幸いです。

 

  

10 夏休みの宿題の添削法

 9月スタートは,学級づくりの上で大切な時期ですので,

できる限り時間をうまく使いたい。

 名札の用意,発表会の手順などを作っておきます。

夏休みの宿題の早期チェック,早期返却を

 こちらもアクセスしていただけると幸いです。

 

 

2学期 GO!

 2学期スタートの前にやっておきたい(やってきた)10のこと。

もちろん,これらの他にも研究授業の準備などがあることでしょう。

また,10も要らない先生もおられるでしょう。

 うまく活用していただければ,幸いです。

 
 
 

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    あと2冊となっているみたいです……。

 

関田 聖和(せきだ きよかず)

兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。

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