前回の
が,あっという間に4桁アクセスとなりました。クラスを創る上で,
そうであってはならない!との強い気持ちで綴りました。
今回は,子どもの状態です。これも私見です。全てが当てはまるかと言われれば,
疑問も残るかもしれません。私が見聞きしたクラスの様子や自信が気をつけてきたことを
中心に,20の視点(前編,後編で分けます)を挙げてみます。
1.子どもたちの机を離す
ふと気づくと,ある子どもと子どもの机の間が開いている。
「あらら,整頓出来てないな。」と思い,そっと直す。
次の時間,「あれ,また離れている……。」
これ,見逃しちゃいけないサインです。2人の間,もしくは,学級の中で,
その子どもにまつわる何かが起きています。
2.起きなくてもよいけがが多い
運動場を歩いていると,突然ボールが飛んできた!
などのような避けられない怪我や事故はあります。しかし,
・机の横にかけているものに引っかかってこけて怪我した
・画鋲の頭の部分がとれ,針だけが壁に残っていたために,足を切った
・じゃんけんの勝負にこだわりのある子どもに,じゃんけんで役割を決める方法を行い,
その子どもが負けたために,いらいらして友だちをひっかいた
・体育館で上靴を履かず,靴下の状態で鬼ごっこをしたため転倒し,頭を打った
・休み時間になり,カッターナイフを片付ける指示と確認を怠り,机の上にあった
カッターナイフを手のひらで押さえてしまい切った
など,少しの手立てや注意をすることで,防げた怪我は,させたくないものです。
3.複数の子どもが,授業が始まって5分間経っても,座席にいない
これは,分かりやすいですよね。もちろん,前時の学習に夢中になり,
「猛勉強しなくていいよ」という状態は別です。
学習意欲が低いことや授業をしたくないなどの気持ちから,
教室へ帰ってこないのでしょう。
この状態は,チャイムを守らない先生のクラスでは,簡単に起こります。
授業の導入の工夫をしたり,チャイムが鳴ったら,フラッシュカードや
簡単な学習クイズを出して,全員揃うのを待ち,揃ったらすぐに学習を
スタートさせるなどの手立てが必要でしょう。
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4.子どもたちの物が隠されたり,なくなったりする
えんぴつがなくなる,消しゴムがなくなる……。
もしかすると,本人のうっかりもあるので,注意が必要です。
しかし,帽子がなくなる,給食袋,ノート,教科書,体育館シューズなどが
なってくるとこれは?
教室や廊下などに時折,予備の机を置くことでしょう。
さてその時の置き方をどうしていますか。机の中が見えるように置かないと,
死角を作ることになり,物を隠すことができるといった心理につながってしまう
こともあるようです。
5.学習活動で間違えた子どもに対して,馬鹿にしたり,差別したりする雰囲気がある
学習中の間違いは,むしろ大歓迎したいです。
漢字や算数などの学習では,間違いを正す中で,より学習を確かなものに
します。
「仲間が苦しんだり、悲しんだりすることで,
自分が楽しくなったり,愉快になることは,ダメだ」
と話します。そうです。
「他人の不幸の上に,自己の幸福を築かない」
です。
差別は絶対許さない!
という強いメッセージと行動を子どもたちに常に伝える必要があります。
6.「でも」「だって」「どうせ」の言葉を子どもたちがよく使う
菊池省三先生が話される「D語」です。
でも(DEMO),だって(DATTE),どうせ(DOUSE),頭文字がみんな
「D」です。
自尊感情が低い,また,自己有用感や自己肯定感が低い子どもたちが,
よく使う言葉です。
これと似た言葉で,「できない」,「無理」,「分からない」も,
そうかもしれません。課題を出した途端に、この言葉……。
そうなるように,脳にスイッチが入るという方もいます。それをふせぐための
魔法の言葉は,「まだ」です。「まだできない」というと,そのうちに,
できるようになるから不思議です(笑)
7.子どもたち同士の悪口を言ったり,マイナスの手紙交換があったりする
悪口は,防ぎたいですね。放っておくと,それ以外の言葉も自然と荒くなります。
小さい頃は,母親から言葉を学習します。残念ながら,未就学児に,母親から,
荒い言葉を聴いて育った子どもは,なかなかていねいな言葉に直りにくいそうです。
それが文字言語となって表れると,書かれた子どもは,言われる以上の心の傷を
負うかもしれません。
書く力は,自分のため,世の中をよくするために使わせたいものです。
8.「きもい」「むかつく」「殺す」「死ね」などの言葉を子どもたちがよく使う
これらの言葉は,言われた側の存在そのものを否定するものです。
即座に言い直させたい言葉です。
しかし,これらの言葉が,
「先生,聞いて」
「いっしょに,遊ぼう」
などと変換してあげないといけない子どもがいます。それとは,別に,これらの言葉が,
教室に広がると,もう,崩壊していると言ってもいいかもしれません。
9.授業中に,トイレや保健室に行こうとする子どもが複数いる
項目3と,微妙に違います。休み時間から帰ってこないのではなく,
教室にいるのに,出て行こうとするのです。これは,一種の反抗的な
逃避行動と言ってもいいかもしれません。
トイレを我慢させることは,体罰につながるので,配慮が必要です。
しかし,明らかに仲間がトイレに行ったから,次々と……となると,
これは,おかしいのです。
「10時まで我慢出来るかな」
と切り返すのも1つでしょう。
授業中のトイレについて,学級開きに約束しておくことが肝心です。
10.子どもたちの授業中の私語が多く,静かに活動する時間が5分間も続かない
私語が多いのは,活動や思考の時間に隙があります。
いわゆる空白の時間というものです。この時間が増えると,私語だけでなく,
立ち歩き,エスケイプ……と発展していくかもしれません。
学級を開いた早期の段階で,静かに学習をしている場面を見つけて,
「今のこの雰囲気,いいね。学習したことがどんどん頭に入っていくよ
このような時間を増やそうね」
と価値付けすることが大切です。
私語をするきっかけは,空白の時間だけではありません。教師の何気ない言葉を
捉えて起こるかもしれません。
これについては,最近のCMやドラマ,アニメなどのチェックが必要なことも
あります。もちろん,これらを学習,授業を楽しめることに使えるといいですね。
教師の姿とかけ算されると……
前回の 学級崩壊を起こすための10のこと に綴った教師が,
子どもたちを上記の姿にさせてしまうのかもしれません。
次回,後編で残りの10個を綴るとします。
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その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。
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