3学期制の学校は,いよいよあと1か月!
個別懇談会がもうすぐ!というところもあるのでしょうか。
学級はいかがですか。
楽しく充実をしていますか。
それとも,少ししんどいですか。
今回は,ちょっとダークな感じの10のことです……。
学級崩壊を起こすための10のこと
1.教室内のごみは,放置し,落し物も拾わずに放置しておく
教室内のごみが落ちていても,拾わずに放っておくのです。
しばらくすると,ごみが落ちていることが普通になっていきます。
そう,かの有名なブロークンウィンドウ理論です。
次第に,クラスは荒れていくでしょう。
また,物が壊れても修繕しないで放置しておきましょう。
すると,自然に,ほかの場所も壊れていきます。
不思議ですが,本当です。試してみますか(苦笑)
2.子どもや教室,学校のことに無関心でいる
無関心でいると,楽です。気にしなくていいのです。
子どもが髪を切ったとか,新しい服,靴を見せられても,
「ふうん。」
と一言。別に反応しなくてもいいでしょう。
また,教室移動の際,子供たちの机上を雑然としていても,
椅子が出しっぱなしであっても,無関心でいます。
子どもの忘れ物も,無関心。忘れる子どもが悪いのです。知りません。
また,机の横に椅子が直せないほどの物をかけていても放っておきます。
机を動かすなんて,重たくてできません。姿勢を良くしようと思ったって,
荷物が邪魔で足が真っ直ぐ入りませんから。
私語が増えてきた?いいんです。放っておきましょう。
授業を聞かない子どもが悪いのです。
どうですか。無関心でいると,日に日に,いい感じに崩壊していくでしょう。
3.授業時間でのトイレや保健室へ自由に行かせる
授業時間に,
「先生,トイレ!」
と子どもに言われて,
「先生は,トイレじゃない!」
なんていうやりとりなどは,NGです。
子どもたちに,断りも無く,自由にトイレに行かせ,
保健室にも,勝手にどんどん行かせましょう。
いつの間にか,教室に子どもたちが帰ってきません。
学級崩壊の道,まっしぐらです。
4.チャイムが鳴っても授業をはじめず,チャイムが鳴っても授業を終わらない
授業が延び,チャイムなんて無視。
「チャイムってあったの? 先生自身が時計だ!」
と,時刻を守らず,過ごしてみましょう。時には,授業や給食時間も早めに終わらせて,
「遊びに行ってこい!」
何て,言うと,人気者になるのかもしれませんね。
まあ,教室へ,いつ帰ってくるか,分かんないですけどね(苦笑)
5.子どもが言うことを聞かないときは,大声で怒鳴る
これが,一番,崩壊への直結かも知れません。
時には,崩壊発生までに月日をかけ,次年度に大爆発!
となることもあります。
先生の言うことを聞かない子どもが悪い!
先生は,絶対である!
さあ,大声で怒鳴り,がんがん力でねじ伏せましょう!
6.言ったことをころころ変える
「授業中は,静かにしろと言っただろう!」
と,怒鳴っておいて,
「今は,意見を言うときだろう。どうして,隣と相談しないんだ!」
と,しゃべるなと言ったり,しゃべろと言ったり……。
「次の時間は,国語をするって言ったけど,算数にする!」
「先生,さっき図書室に行って,国語辞典借りてきたのに……。」
「今すぐ,返してこい!」
なんて,やりとりは,最高のパフォーマンスです。もちろん,次の時間に,
「やっぱり国語辞典使うから,取りに行ってこい!」
と指示しておきましょう。一発,不信感を買い,権威が落ちていくでしょう。
7.理不尽な対応をする
例えば,
「どうして習字道具を持ってこないんだ!」
「先生,持ってきなさいって,連絡帳に書いてくれなかったよ。」
「何を言ってるんだ。国語と書いてあるから,持ってきているのが当然だろう!」
など,大人同士なら,理不尽だなあと思うことをどんどんするのです。
「先生,持ってきなさいって,言ってなかったよ。」
と言われても,
「嘘をつくな!先生は,確かに言ったぞ。」
と,誤魔化してしまいましょう。少しずつ子どもたちの怒りがたまり,
数週間も続ければ,あっという間に,先生の権威は,無くなることでしょう。
8.子どもたちの学力がつかないのは,子どものせいにする
子どものテストの点数が悪いのは,子どもたち自身が勉強しないから
悪いんです。子どものせいにしておきましょう。
先生が進める授業についてこないのが悪いのです。
授業?ああ,毎日,プリント学習だけさせますか。
学級崩壊以上に,子どもたちは学校に来なくなるかもしれませんね。
9.できる子とできない子をしっかりと差別する
差別じゃない?区別?
できる子は,頑張っている子で,できない子は,頑張っていない子なんです。
しっかりと区別してあげて,できた子どもには,ご褒美をあげましょう。
できなかった子には,罰を与えましょう。
また,クラス全体の場で,できない子どもには,どんどんと叱り,
心を折ってあげましょう。
できない子どもたちが,どんどん自信を失って,先生の元を去って行くでしょう。
10.子どもたちの前では,ローテンションで過ごす
子どもたちにパワーを使うより,もっと自分の趣味に,好きなことに,
パワーを使えばいいんです。
無表情,無気力,無感情のローテンションで,仕事をして,
アフター5に充実を求めましょう!
子どもたちは,先生の無のパワーにどうしていいのか分からず,
心が定まらないでしょう。そして,子どもたちも不安定になり,
心も態度も,乱れていくことでしょう。
きっと,もっとあるでしょうね
学級崩壊のこつ10のことを挙げてみましたが,
子どもの様子を見て,学級崩壊の起因となることも見つけられるでしょう。
でも今回は,教師を主体的に考え,教師の言動を振り返ってみました。
もちろん,先生方によっては,これも!あれも!と出てくるかもしれません。
実際に私ももっと見つけています。
もちろん,この10のことの逆をすればいいのです。そうすれば,
学級崩壊とは,ほど遠い,クラスができあがっていくのかもしれませんね。
「足は大地につけて,目は希望の未来に向かって」
日々精進して参りましょう!
いっしょに学びませんか。
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第3回 通常学級の中の特別支援教育について考えるセミナー ~インクルーシブについて考える~
関田 聖和(せきだ きよかず)
兵庫県神戸市立桜の宮小学校 特別支援教育士スーパーバイザー(S.E.N.S-SV)
主な単著:『楽しく学んで国語力アップ!「楽習」授業ネタ&ツール』(明治図書)、『新学期から取り組もう!専手必笑 気になる子への60の手立て』(喜楽研)、『専手必笑!インクルーシブ教育の基礎・基本と学級づくり・授業づくり』(黎明書房)、国語・算数が苦手な子どもへの個別支援プリントシリーズ(全10冊:清風堂)
その他、特別支援教育すきまスキル(明治図書)等共著多数。
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